つぶsと愉快な仲間たち Member ListProfile : Mariel
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Mariel さんの日記。(5件表示)

02/07 08:54(open)02/07 10:00(120)
(やられる!?)

ラテーヌ高原でオークに負けそうだった私。
救援出しても誰も来ずに、もうダメだと思った時、『彼』がやってきた。

「気孔弾!」

(え?)

オークに丸い物がぶつかったと思ったら、『彼』の拳によって動かなくなっていた。
武器を仕舞うと、私の所へやってきた。

「大丈夫ですか?」

「あ、はい・・・。」

(凄い、AF2フル装備・・・。)

デュナミスと呼ばれる場所で手に入る装備・通称AF2。
それを全身に身を包み、手を差し伸べてくれる『彼』が格好良く見えた。

「何の騒ぎ?」

「あ、姉さん、ケアルしてあげてよ。」

「女の子殴っちゃダメでしょ。」

「んな事してないっての!」

姉と呼ばれた少女が、笑いながら私にケアルとプロテス、シェルをかけてくれた。

「これで大丈夫ね、気をつけてね。」

「はい、ありがとうございました。」

少女は手を振ると、デジョンでそこからHPへと戻っていった。
『彼』を見ると、ため息つきながら頭をかいていた。

「まったく、あの人は・・・。
 あ、俺もここで、気をつけてください。」

「はい、ありがとうございました!」

ぺこりと頭を下げると、『彼』は手を振ってそこから去っていった。
私は早速LSで事の次第を話した。

{・・・って事があったのよ〜。}

{赤:ふ〜ん、AF2コンプって凄いねぇ。}

{黒:それより、メイン70の白がそんなミスする方が危険?}

{ゆ、油断しただけだよ!}

{戦:んで、一目惚れでもしたってか?w}

{侍:お嬢様じゃあるまいし、そりゃ無いっしょw}

{颯爽と現れて、すっごい格好良かったんだぁ〜。}

{全員:『惚れたのかよ・・・。』}

何か呆れてる様な空気を感じてしまった。
だけど、本当にそう思ったから仕方が無い。

もっと、『彼』の事が知りたい。

それから、私は『彼』を探した。
固定でレベル上げをしてると言うのに、それを止めてまで探した。

{全員:気の済むまでやれ。}

だからこそ、絶対に見つけようと思った。
そして、見つけた時に衝撃が走った。

『NIN70/WAR35』

{いた−−−!}

{黒:名前は?}

{赤:ジョブは?}

{戦:年収は?w}

{侍:局部の大きさは?w}

{デュオさん、ジョブは忍者70!}

アホ2人の発言は無視した。

{戦:お、丁度いんじゃね?}

{赤:そうね、戦侍赤黒白だから盾欲しいし。}

{侍:明日、早速誘ってみようぜ!)

{黒:ついでに、恋する乙女さんの想いも成就♪}

(『彼』とPTが組めるんだ・・・!)

その日の夜は興奮し、中々寝付けなかった。



翌日、私達はクフタル地下に立っていた。



「死ぬぜぇ、俺の姿を見た奴はみ〜んな死んじまうぞぉ!」

戦「おほwデュオさん台詞カッコイイw」

「そ、そうですか?」

赤「カッコイイってか、タルタルだから可愛いかも。」

黒「生意気っぽそうなのが味だね♪」

「な、生意気っすか?」

デュオは気に入ってるだけに、生意気と言われるのは複雑な思いを感じた。

侍「いや〜、俺は似合うと思うけど、ルイちゃんはどうよ?」

「え?か、格好良いです!」

「あ、ありがとう・・・。」

思わず赤面しあう両者、他のメンバーはにやりとしていた。
恋を成就させようとしつつも、
この状況を楽しんでいると言った方が良いかもしれないが。

(上手いな・・・。)

道中のやり取りで呆れ返ったものの、戦闘を開始して驚いた。
釣り・連携するか否かの状況判断、強化・弱体魔法が的確だった。

(状態異常だけ、ちょっとだけど。)


「デュオさんにサイレナ〜。」

戦「いや、俺だからw」

「あ、ごめんなさい〜!」

間違いがあり、

「女神の印使います。
 って、麻痺でつぶれた〜!」

範囲麻痺に巻き込まれたり、

「石化してます!」

「ス、ストナします〜!」

遅いから、デュオのHPがごっそり減ってたりなどしていた。

{赤:ルイ、しっかりしないと嫌われちゃうよ?}

{だ、だって、緊張しちゃって・・・。}

{黒:普段と同じ通りやれば問題無いのに〜。}

普段は出来てる事が出来ない。
相手を特別に見ているから、張り切っているのだが空回りしていた。

「白さん。」

「は、はい!」

「落ち着いて、誰がどの異常なのか見て治して下さい。」

「ごめんなさい・・・。」

(そんなに凹まないでくれよ・・・。)

デュオにとっては死活問題なのである。
思った以上の反応に、自分が悪い事を言った様に思えた。

{戦:言われちゃったか。}

{侍:空蝉無いと、忍者は脆いからな。}

{わかってるけど、緊張しちゃうんだよ。}

{赤:ここから挽回しないと、ほんっとに嫌われるよ?}

{黒:うんうん、組んで貰えなくなるかも。}

LSでそんな会話が交わされてる中、キャンプ地のすぐそこにモンスターがPOPした。

「危ない!」

今にもルイに襲い掛かろうとする所に立ちはだかる。

「お前の相手はこっちだっての、間違えるんじゃねぇ!」

デュオの挑発が入り、後は流れる様にモンスターを倒す。
ルイの元に近づいて訊ねた。

「大丈夫ですか?」

「あ、はい・・・。」

(あの時と同じ・・・。)

ラテーヌで助けられた時と同じやりとり。
だが、デュオの顔が驚きの表情に変わる。

「こ、怖かったんですか?」

「え?」

言われてから、自分の頬に涙が伝っているのがわかった。
それは、自分が『彼』を意識した時を思い出し、感情の高ぶりによる物だった。

「あ、あれ?ちょっと怖かったのかも。」

「大丈夫ですよ、タゲを保つ様に頑張りますから。」

そう言って、デュオはヒーリングしてるルイの頭をぽんぽんとする。

「は、はい・・・。」

(頭撫でられたよ、慰められちゃったよ!)

{赤:顔を真っ赤にしてないの。}

{黒:めっちゃ嬉しそうだし♪}

メンバーのからかいも気にならないほど、ルイは嬉しかった。






<あとがき>

これで終わるはずだったのに、書き切れなかったり(-_-;)
次で終わります、ええw

てか、ノリがまんま少女漫画な気がしてなりません(´・ω・`)

んでわw
Kotsubu > めっちゃ気になるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!でも、最初のまりえるんとえんちゃんのからみは終わりなのかツーのも気になる…。d( ̄▽ ̄; (02/07 10:34)
Mariel > 主役はデュオ&ルイなので、その2人はちょい役、だから終わりかもねw (02/07 12:35)
Luciel > ふとデュオさんの名前が、あの死神からきてるのかと知った瞬間でした。 (02/07 15:14)
Mariel > そう、あの死神からです。本人が好きなキャラだそうですよъ(`ー゜) (02/07 17:49)
Xephon > しかし、暗黒の時ならびったりが、忍者のときでその台詞は違和感あるかも・・・(´−`) (02/07 20:23)
まゆか > るしえるん 気付くの遅いよw とか言ってるうちの名前もあるキャラからだけどさw (02/07 20:33)
Shirokuro > 元ネタがあったのか!!??煤i ̄□ ̄; (02/07 22:37)
Mariel > 挑発マクロ使いまわしだし〜、忍者だから目撃者は消さないとだし、いいんじゃない?w(ぉ 元ネタあるのですよ、皆様w (02/08 07:33)
Kotsubu > まるでお話書けなくなった…お話書くコツを教えてくだされ…ヽ(;´Д`)ノ (02/08 16:25)
Mariel > ここの皆はキャラが個性的なので適当に動かしてみるとお話が浮かびますが、まっさらのオリジナルだと苦戦します(´・ω・`)(答えになってない? (02/09 07:20)

名前
02/06 09:06(open)02/06 10:49(119)
ヴァレンティオン・デー

その昔、秘めた想いを命懸けの贈り物に託して
愛する貴人に伝え、身分の差を越えて恋を成就させた、
勇気ある従騎士ヴァレンティオンの故事にちなんだ記念日のこと。(公式HPより)

そう、愛する日に気持ちを伝える日。



最近は忍者なタルタル・デュオ。
鞄の中を確認すると、忍具・催涙卵が少なくなっていた。

(姉さんに頼むか。)

居場所を探すと、ル・ルデの庭にいる事がわかった。
PT中でも無いので、早速庭に向かう。

(どこかな?)

うろうろしながら辺りを見て回る。
すると、領事館の集まってる所にあるモニュメントにいた。
しかし、姉は1人でなく、誰かと話していた。

(あれは、エンペラーさんか?)

『金髪ヒュームの面白い青年』
デュオのイメージではそれだった。
なんとなく、気づかれないように近づいた。


「まりえるん、チョコおくれw」

「・・・自分から請求しないでよ。」

ため息つきながらも、姉は鞄から綺麗に包装された物を取り出す。
ハート型のそれは、いかにも『恋人にあげる物』と言った感じである。

(そっか、ヴァレンティオン・デーとかってイベントやってたな。)

自分には関係無い、デュオはそう思っていたので興味は無かった。
貰えるのは、どうせ姉の余り物(姉曰く)だけなのだから。

「はい、チョコ。」

「さんきゅ〜、これで今日のPT頑張れるw」

「はぃ?」

「いや〜、今メンバー揃ってさ、怨念洞らしいから行ってくるw」

「はいはい、気をつけてね。」

疲れた表情の姉と、ご機嫌なエンペラー。
エンペラーが見えなくなってから、デュオは声をかけた。

「姉さん。」

「あら、どしたの?」

「うん、催涙卵を作って欲しいんだけど。」

「材料は?」

毎度の事なので、デュオは材料を手渡す。
姉は受け取り、目を閉じて合成を開始する。

「エンペラーさん、ご機嫌だったけど何かあった?」

見ていたのだが、デュオは訊ねた。

「ん?チョコくれってね、毎年の事よ。」

「疲れてる?」

「ん?義理チョコで喜ばれてもねぇ、と。」

「義理なの?!」

これにはデュオが驚きの声を上げた。
付き合ってるとばかり思っていたからだ。

「大声出すんじゃないの、割れるわよ。」

「あ、ゴメン・・・。」

材料分の合成が終わり、催涙卵と先程の包みを渡される。

「今回は割れ無し&いつもの『余り物』よ。」

「ありがと、夜にでも食べるよ。」

「好きになさいな。あ、歯は磨きなさいよ。」

姉は手をひらひらと振ると、そこから去っていった。
デュオは受け取った物を鞄に入れ、競売へと向かう。
PT参加希望を出し、誘い待ちをする間は暇なのだ。

(うげ、コースケープ400万か・・・。
 バットケープも似たようなもんか、高いなぁ・・・。)

忍者Lv75の先輩が装備している背中装備。
自分が良いなぁ、と思った品は、

『被クリティカル率上昇は死を意味する』

と、2人からその様に言われたのだ。
もっとも、その装備に比べれば、先の2つは安いのだが。

(無理だなぁ、刀もあと2本買う予定だし、元々足りないけど・・・。)

ため息をついていると、tellが着た。

『こんにちは。』

『こんにちは。』

(珍しいな、挨拶だけで先に言う人。)

自分も含めて、挨拶と用件をまとめて言う人の方が多い。
誘う時も、誘われる時もよく聞くパターンだ。

『あの、71〜70の白赤黒侍戦のPTなんですけど、一緒にいかがですか?』

『はい、お願いします!』

(いいじゃん、光も闇も出来るしMBもあるし!)

『ありがとう、お誘いしますね。』

早速PTに入る。

「よろしく〜。」

『よろしく〜。』

「よ、よろしくお願いします。」

メンバーがそう返す中、リーダーだけ噛んでいた。
特に気にせず、集合場所へ向かうと、自分以外同じリンクパールをつけていた。

(うげ、LSでのレベル上げか・・・。)

周りから良い噂を聞かない、LSメンバー固定上げPT参加。

『独特の空気がありから、疎外感たっぷりなのよねぇ。』
『LSで何言われてるかわかんないしねぇ。』

姉とその友人がそんな事を言ってたのを思い出す。
特に、友人はそれで痛い目にあったとか。

(まぁ、稼げればいいや。)

デュオは気にせずに、シグネットをかけた。



〜数時間前〜

{ルイ、準備出来た?}

「も、もうちょっと〜・・・!」

白魔道士のルイは準備に追われていた。
LSメンバーの赤猫から急かす声に大慌てだった。

「ご主人様、モグは目のやり場に困るクポ〜。」

「だったら、見ないで!」

「ク、クポッ!」

ルイが投げたダークモールがモーグリにヒットする。
モーグリはポテっと落ちると動かなくなった。
そう、彼女はジョブチェンジ後で下着姿だったのだ。

「まったく、スケベモーグリなんだから・・・。」

{ほ〜ら、早く!}

「出来た〜!」

白と青のカラーリングの装備に身を包む。

ブレスド装備

ルイの憧れだった装備。
実装直後はレベルが足りず、70になったら着ようと決めていた。
頭は自作のガラコサージュを普段つけて、レベル上げ時は妖花の髪飾りだ。

「おっそいぞ〜。」

赤猫が不満顔で文句を言う、ルイは手を合わせて謝った。

「ごめんね、皆。」

戦人・侍人・黒タルと言ったLSメンバーも揃っていた。

戦「いいってことよ、それより『彼』希望出してるぜ。」

侍「だな、取られちまったら困るんだろ?」

黒「うんうん、早くPT組んで誘ってあげなよ♪」

「うん!」

ルイはメンバーを誘うと、『彼』にtellをする。

『こんにちは。』

『こんにちは。』

(やば、緊張しちゃう・・・。)

まずは挨拶。
心臓はドキドキしていて、その音は周りにも聞こえるんじゃないか?と思うほど。

『あの、71〜70の白赤黒侍戦のPTなんですけど、一緒にいかがですか?』

『はい、お願いします!』

「やった〜!オッケ〜だって♪」

皆がルイに向かって親指を立てて、ニカッと笑う。

『ありがとう、お誘いしますね。』

『彼』が入ってきた。

「よろしく〜。」

『よろしく〜。』

「よ、よろしくお願いします。」

(あう、噛んじゃったよ、恥ずかしい〜!って?)

一瞬だけ、『彼』の表情が曇ったのに気づいた。
浮かれてた気分が小さくなっていく。

{ね、ねぇ、今表情が曇ったみたいだけど・・・。}

{赤:LSでの固定上げに難色を示す人いるみたいだし、それかもね。}

{戦:接点が無いんだし、稼げるPTだってわかれば大丈夫っしょ!}

{黒:そそ、前向きにね♪}

{う、うん・・・。}



デュオは居心地の悪さを感じていた。

(何で何も言わないんだよ、LSでお話か?)

人はいるのに何も言われないので、だんだんとイライラしてきた。

「あの〜、邪魔なら抜けましょうか?」

「あ、す、すいません!」

ルイはペコペコと頭を下げた。
他のメンバーも謝罪の言葉を並べる。

「いえ、で、狩場はどこに?」

侍「クフ地下でどうでしょ?」

「了解です。」

赤「それじゃ、行こか〜。」

「テレポしますね〜。」

ルイがテレポルテを詠唱した。
到着すると、やはりと言うか、昼の砂漠は暑かった。

黒「アルテパは暑いねぇ。」

侍「砂漠だからね、鎧とか脱ぎたいさ。」

と言うや否や、鎧全てを脱ぎ去りサブリガを装備する。

「きゃーーー!」

戦「あっはっは!照れるなって、ルイちゃん。」

戦士も装備を脱いでサブリガを装備した。

(アホか・・・。)

唖然としてるデュオに、黒魔が声をかける。

黒「すいません、騒々しくて。」

「いえ、仲が良くていいですね。」

本心では無いが、当たり障りの無い事を言った。
本音を言えば良い空気を吹き飛ばす事になるし、我慢しても経験値が欲しかった。
そんなこんなで、一行はクフタルへと向かった。





<あとがき>
HP復活記念(?)&ヴァレンティオン・デー開催記念(?)

で、デュオがメインのお話を書いてみたり。
短編予定なので、次で終わります。(たぶん)
2/14までに終わらせる予定でもあります。(たぶん)

顔設定
戦 :ツンツン頭
侍 :ちょんまげ
赤 :白髪
黒 :左右団子
ルイ:金ポニ

注意:ここのルイさんは、
   カーバンクルサーバーにいる実際のルイさんとは関係ありません。

『王位〜』の続きはその内に・・・(゜▽゜;)

んでわ!
Kotsubu > 楽しみどす(´∀` ) 早く書いてたも(ぉぃ! (02/06 12:33)

名前
11/27 17:16(open)11/27 17:54(118)
久々にLS勢ぞろい、とは行かなかった。
ゼフォンとレヤは新エリアのアポリオンとテメナス攻略に勤しみ、
ルシエル・白黒は「たった1人のミスラ」を探す旅に出たらしい。

「いないメンバーの事は仕方ない、ハル爺。」

「はいですじゃ。」

ハルトマンの説明が終わると、メンバーは考え込んだ。

「しかし、いきなりッスよね?」

「だよね〜、こつぶも驚いたですよ。」

「えんちゃんが参戦するにはどうすればいいっすか?」

「城に乗り込んで名乗り上げる、とか?」

Cbsf・つぶつぶ・デュオがそれぞれ思った事を口にする。
突然すぎる展開に、対策が浮かばないのが実情だった。


一方、ドラギーユ城でも大騒ぎになっていた。

「どういうことですか?父上!」

「・・・騒がしいぞ、トリオン。」

「大声も出ます、いきなりの跡継ぎ発表などと!」

「これから話すから落ち着くのだ。」

父・ディスティン王の言葉にしたがい、声を止めるのは第一王子・トリオン。
第二王子・ピエージェは黙って事の次第を見ようと立っていた。

「布告したとおり、高齢になったので跡継ぎを決めると言ったのだ。」

「それは、国民に発表前に私達にお聞かせ願えるのでしょうか?父上。」

「ピエージェの言うとおりです、私ですか?!ピエージェですか?!」

あくまで落ち着いたピエージェ、またも檄しているトリオン。
ディスティン王はため息をついて、こう答えた。

「お前達のどちらでもない。」

『!?』

2人の王子は石化したかのように動きが止まった。
それもそうだろう、自分達が跡継ぎでないと言うのだから。

「で、では、誰なのですか?クレーディ、なので・・・?」

いち早く復活したピエージェが訊ねるが、ディスティン王は首を横に振った。
そこで、ここにクレーディがいない事に気づいた。

「そう言えばクレーディはどこに?」

「あれには跡継ぎの迎えに行かせている。」

「王女自らが出向くほどの人物が、外にいるのですか!?」

ディスティン王が頷いて答えると、やっと復活したトリオンが声を荒げる。

「ドラギーユ家の血を引く者以外の人間を王にすると言うのか!?」

「兄上、父上になんて言葉を!」

「五月蝿い!お前はドラギーユの血が途絶えるのが我慢できると言うのか!」

「黙らぬか、この無礼者が!」

玉座から立ち上がり一括する。
トリオンは毒気が抜けた様に立ち尽くした。

「血は途絶えぬ、あれはドラギーユの血を引いている。」

『!?』

「お前達の異母兄弟、年齢で言えば三男だ。」

「なんと・・・。」

「私は認めぬ、そんな男は!」

激怒したトリオンは王の間を後にした。
ディスティン王はため息をつくと、ピエージェを見る。

「ピエージェ。」

「何でしょうか・・・?」

「あれの支えになって欲しい、理想は3人で治めてくれるのが私の願いなのだ。」

「その男次第、と申しておきましょう。
 支えるに値しなければ、兄上と共に乱を起こすやもしれません。」

そう言って一礼し、ピエージェは王の間を後にした。
予想以上の展開に、ディスティン王はうな垂れるしか無かった。

「すんなり行くとは思っていなかったが、
 まさかあそこまでトリオンが反抗するとは・・・。」







<後書き>

内乱編開始。
短いけど、某王子様が続きが気になると言われたので書いてみたりw
言わば前書きみたいな所です、次回から争い開始の予感?

王の布告が行われ、国民の間に動揺が走る。
エンペラーは城に呼ばれ、父親である王から何を言われるのか?

次回、「エンペラー、跡継ぎに決まる?」(仮題)

サンドリアに新たなる風を吹かせ、エンペラー!

・・・次回予告っぽいけど、ノリで書いたので内容は変わるかもですw
Kotsubu > そんなノリが好きだからヨシ(*´Д`*)b (11/27 21:03)
Shirokuro > せかいに〜ひ〜とつ だ〜け〜〜の・・・・ミスラ煤i ̄□ ̄; トリオン王子を倒すには、まずクラリラさんから!?( ̄m ̄) (11/28 22:31)
Emperor > 2度読み返して ふと 気づく。。。。  某王子様って 俺のことかーーーーーーーーーーー!!w 続きはいつだーーーーーーw (12/05 04:16)
Kotsubu > ↑ 気づくのおそっ!?( ̄□ ̄; (12/05 11:31)

名前
11/10 19:25(open)11/10 20:06(117)
ウィンダス・天の塔

神子の部屋の中に、3つの人影があった。
1人は部屋の主:星の神子
もう1人は守護戦士のリーダー:セミ・ラフィーナ
最後の1人はマリエルだった。

「それは本当なのか?マリエル。」

「えぇ、『赤獅子』で跡目争いの内乱が起きそうですよ。」

「ここに来て・・・、かの王は何を考えているのでしょう?」

「高齢になり、跡目をはっきりさせておく必要が出来たのでしょう。
 まぁ、跡目レースに参加するのは3人ですけどね。」

「王女に継承権は無いはずだ、あとの1人は誰なんだ?」

「王の子は4人いたと言う事です、異母兄弟らしいですね。」

「マリエル、貴女はどこでそれを?」

「その内乱の火種に、弟が参加しているのです・・・。」

「そうか、マリエルはどうするつもりなんだ?」

「私は参加しません、報告しようと参上したまでです。」

「マリエル・・・。」

「はい。」

「ウィンダスは争いに干渉するつもりはありません。
 ただ、何か動きがあったら報告してもらえますか?」

「わかる範囲でよろしいですか?
 参加するつもりはありませんから。」

「ええ、『赤獅子』にいる領事官にも報告書を送らせます。」

「頼むわね、マリエル。」



西サルタ・海岸

彼女は今日もそこにいた。
前回と違い、全てにおいて違っている。
雰囲気と言い、フェンリルが侍ってると言い、だ。

「エンペラーさん?」

「え、あぁ、はい、どうも。」

「何を驚いているんですか?」

まったく違う印象に、声が上ずってしまった。
だが、それを言葉にする事はしない。

「貴女の勧誘に来ました。」

「お断りすると言ったはずです、そもそも昨日の問いに答えてもらってません。」

「俺は仲間と国を取ります、政治面はブレーンに任せます。
 政治は俺の領域ではありません。」

ハルトマンと話した事である。
そもそも、政治だの何だのは自分に向いてない。

「あははははははは!」

「何か?」

「気持ちいい程にキッパリ言いましたね。
 なるほどなるほど、それも手です。
 暗君が何でもやるより、それのが余程民の為になりますね。」

好印象か?
俺はそんな風に感じたが、次の一言で全て吹き飛んだ。

「ですが、貴方が私の主とは認めたくありませんね。
 私にかまわず、国取りの算段でもなさってくださいな。」

「なっ!」

「私は釣りを続けますので、お帰りくださいな。」

ここで諦めるわけにはいかない。

「何故です?!どうすれば俺の元に来てくれるんですか!」

「フェンリル!」

彼女の声に反応して、フェンリルが四肢を起こし唸り声をあげる。
今にも飛び掛ろうとしているのが、嫌でもわかった。

「私は国を取るなんて事をしたくないのです。
 お友達にはなれたかもしれませんが、ね・・・。」

「くっ・・・。」

「ですから、もうお帰りください。
 まだ何かおっしゃるなら、フェンリルに攻撃させます。」

ダメだ、彼女は本気だ。
仮にフェンリルを倒しても、彼女は共に来てくれないだろう。

「わかりました、失礼します。」

俺は悔しさでいっぱいになりながら、デジョンを唱えた。



ジュノ下層・モグハウス

モグハウスに戻った俺は、装備を外して一息入れようとした。
その時、tellがかかってきた。

『もしもし、殿ですかな?』

「あぁ・・・。」

『元気が無いようですが、一大事ですじゃ!』

「どうしたんだ?」

『ドラギーユ王家が跡継ぎを近日中に決める、と発表したんですじゃ!』

「なんだって?!」

『至急、サンドリアにお戻りくだされ!』

「わかった、LSメンバーの招集もかけるぞ!」

『頼みますじゃ!』

悩んでる場合では無くなってしまった。
こうして、俺の戦いの幕が開こうとしていた・・・。






<後書き>

えぇ、今までの甘い(?)関係はどこへやらw
マリエルさんは影で暗躍するみたいですね。(他人事なのか!w

手厳しい対応の後に、新たな動きが!
第3の継承者として、彼が母国で名乗りを上げる日が来た。

次回、「エンペラー、名乗りを上げる!」(仮題)

サンドリアに新たなる風を吹かせ、エンペラー!

・・・次回予告っぽいけど、ノリで書いたので内容は変わるかもですw
Kotsubu > 何やら難しくなってきましたな…ドキドキ (11/11 11:42)

名前
10/29 07:35(open)10/31 08:06(116)
あれから数日後、俺はデュオ君を伴ってウィンダスに向かっていた。

「お姉さんはいつもウィンに?」

「そうみたいです、たまにバスで錬金術をしに行く事もあるそうですが。」

「ふむ・・・。」

彼の姉について色々聞いている内に、飛空挺はウィンダスに到着した。
入国手続きを済ませると、彼の後ろを走る。

「どこに?」

「西サルタです、そこで釣りしてるそうなので。」

「国内じゃないんだね。」

「国内だと、人が多いから釣りにくいんだと思います。」

釣りギルドもあるし、と付け加えられて西サルタへ出た。
すぐ近くの海岸に向かうと、1人のタルタルが糸を垂らしているのが見えた。

「あの人かい?」

「はい、姉さん!」

「あら、また来たの?」

魚と格闘中らしく、彼女は声だけでデュオ君に答えた。
小さい体を精一杯使い、竿を御して魚を釣り上げた。

「む、スキルは上がらなかったか。」

残念そうに呟いてから、釣り上げた魚をしまって振り返った。
そして、俺と目が合った。

「貴方がエンペラーさんでいいのかしら?」

「初めまして、マリエルさん。」

「初めまして、デュオの姉のマリエルです。」

互いに一礼する。
彼女を見るが、どう見ても高レベルの冒険者に見えなかった。
色々な人を見てきたが、高レベル者に感じる雰囲気を出していないのだ。
釣りが好きなタルタルの女の子にしか見えない。

「デュオ君から話を聞いてると思いますが・・・。」

思った感じを置いといて、俺は早速本題へと入った。

「聞きませんでした?」

「今後の俺次第、と聞きました。
 自分で言うのもあれですが、様々なジョブを経験し、頼れる仲間もいます。」

「ふふふ。」

「何か?」

笑われた事に不快感を覚える。
聞き返した言葉に、その感情が乗ってしまった。

「人生経験を積み、仲間を集めて、武力で国を盗るつもりですか?」

「む・・・。」

「ただでさえ、異種族の貴方です。
 それで手に入れたとして、国民は貴方を王と認めますか?
 王族の血を持つエルヴァーンを担ぎ出し、反乱をするでしょうね。」

「・・・・・。」

「それとも、王族の血を引くエルヴァーンを根絶やしにし、
 反乱分子は根こそぎ処罰する恐怖政治でもしますか?」

言ってる事はもっともだが、笑みを絶やさぬままに言い続ける様に腹が立った。

「随分と怒ってらっしゃるようですね。
 けど、反論できないと言ったところでしょうか?」

「もう結構だ、失礼する!」

「エ、エンペラーさん!?」

たまりかねた俺は、その場を後にした。
黙っていたデュオ君の慌てる声を無視して、1人デジョンしてジュノへと戻った。
モグハウスへ入ると、ハルトマンにtellをかける。

『おぉ殿、どうされましたか?』

「悪い、愚痴らせてもらって良いかな?」

『ほいほい、爺で良ければ聞きますぞ。』

俺はさっき言われた事、それに対して何も言えなかった事を話した。

「・・・ってわけさ、情けないだろ?」

『ふむふむ、いつかは考えなければならぬ点ですからのぅ・・・。』

「俺はいったいどうすればいいんだろうな?」

『信じるままに戦い続けるしかないですかのぅ。』

「しかし、今しか見れて無い男だぞ?」

『まずは仲間を集めることです、政治についてはワシの領域ですじゃ。』

「あぁ、そうだったな・・・。」

『猫スケとデートしたいのでしたら、前に進む、これだけですぞ!』

「おぉ、頑張らないとなw」

いきなりデートの話を出されて、思わず顔が綻んだ。

『殿はもう止まるわけにはいかんのです、頑張ってくだされ。』

「わかってるよ、サンキュ、ハル爺。」

俺はtellを切ると、ベッドに横たわった。
まだ先の見えてこない国盗りに、少し疲れていたのかもしれない。

「あぁ、止まるわけにはいかないよな・・・。」

起き上がった俺はモグハウスを出た。
行き先はそう、ウィンダスだ。

「彼女は必要なんだ。」







<あとがき?>

えんちゃんは「劉備玄徳」のイメージですね、血だけを頼りにしてるしw
有能な人材が集まってる様も、そこを意識してるのかも?(疑問系かい!w
だからと言って、マリエルさんは「諸葛亮孔明」のつもりではありません。
「三顧の礼」を意識した感じに書きますけどね(´∀`)

再度赴いたウィンダス。
彼女はやっぱり糸を垂らしていた。
2度目の舌戦が始まる・・・?

次回、「エンペラー、大いに語る?」(仮題)

サンドリアに新たなる風を吹かせ、エンペラー!

・・・次回予告っぽいけど、ノリで書いたので内容は変わるかもですw
Kotsubu > 面白!( ̄m ̄〃) 次回が楽しみですのぉ。そして、政治はじぃちゃんの領域かぁ…じぃちゃんかくいーーーーーーーーーーーっ!! (10/29 10:19)
Hartmann > 登場する人物は現実と180度異なりますじゃ!ご注意ください!! (10/30 03:27)
Kotsubu > 360度だと一回転するですけどねぇ (10/30 10:31)

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