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Xephon さんの日記。(5件表示)

07/01 19:57(open)07/01/20 19:42(14)
第二章    サンドリアの冒険者たち

『Reya Side』

私は夢を見ている。
これは昔の夢・・・

雨・・・この夢の中はいつも雨・・・あの日のように・・・
私は一人で雨の中に立っている。
ゼフォンのパーティは昨日戻ってくる予定だったはずなのに、戻ってこなかった。
よくあることだけど、あの日は妙な胸騒ぎを感じた。
心配になった私はジュノの入口で朝から彼の帰還を待ってた。
彼はどこに行ってたのは分からない、ゼフォンは私にでも彼のミッションの内容を教えてくれない。
目的地が分からない、彼はジュノのどの入口から戻ってくるのも分かるはずがない。
でも、あの日・・・なぜか私はそう感じた、ゼフォンはこの入口からジュノに入ると・・・
昼は過ぎ、雨は止むことなく、さらに激しくなった。
見たい人影もまだ現れず、胸騒ぎも強くなる一方だった。

ふと、入口の外から騒ぎを聞こえてきた。

「おーい、誰か、手を貸してくれ!」

ドクン

なぜか・・・胸が苦しい・・・

「おーい、誰か居ないのかーーー?」

叫び声はジュノの外から聞こえてきた。
それは雨の音の中に辛うじて聞こえるものだった。
知らない人の声、でもなぜか声を聞いた途端、体はピクっと震えた。

『行かなくちゃ・・・』

でも足はまるで根を生えたように動かなかった。
私は入口を見続けるしか出来なかった。

そしてジュノに入ってきたのは二人の知らない冒険者と・・・彼らの肩を貸し、血まみれのあの人だった。

ドクンドクンドクンーーーー

世界から全部の声が消えた・・・聞こえるのは私の心臓の鼓動だけ。

「いや・・・」

灰色になっている彼の顔、雨と共に地面に流れてゆく赤い液体・・・

「いやっ・・・いやいや・・・」

ガクガクした足は力入れず、その場で座り込んだ。
もう何度もこの夢を見た・・・
もう何度もこの景色を見た・・・
私の次の行動も分かる・・・
それは今までないの音量で叫ぶ・・・あの人の名前を・・・

そして今度私も、力一杯に息を吸って・・・・


ピシっ

「いたっ」

テコの痛みと共に、景色がぼんやりして消えた。
代わりに浮かんできたのは眩しい光・・・

「ったく・・・もう起きろ。ここは家でと違うんだぞ」

ゼフォンの声が上から聞こえてくる。
そっか・・・私・・・またあの夢を見たか。

「うぅ・・・もう朝なの?」

「そうだ、いいからそろそろ起きろ」

「は〜い」

テコをさすりながら、体を起きる。

「ゼフォン早いね・・・いつもなら私より遅くまで寝るのに・・・」

「ったく、お前はそれでも冒険者か?俺が居なかったら、お前はモンスターに食われても寝続けるんじゃない?」

「え〜流石にそれはないよ・・・たってかぶっと食われたら痛いんでしょう?それで起きちゃうよ」

「・・・・ちゃんと食われる前に起きろ」

昨日は1日中チョコボを駆けて、日が落ちる前にホラ石まで着いた。
・・・正しくはデム石まで行って、通りすがりの白魔道士を頼んで、ホラ石までテレポしてくれた。

「はやく起きろ、朝飯食ったら出発するぞ」

「は〜い・・・」

私は欠伸しながらのろのろと立ち上がる。
ふと、信じられないものが視線の中に入った。

・・・私たちが居るキャンプ場の周りに・・・倒れているゴブリンが一杯居る!

「え?なんで?」

ゼフォンはやれやれっと苦笑する

「よく言う・・・まさかあれほどの騒ぎでも起きなかったとは、お前はどういう神経してるんだ?」

「え?え?」

「まあ、よくある手段だ・・・獲物が油断する時を狙うのは」

「獲物って?」

「俺たちのこと」

「え?」

「だから、こいつらは俺たちが寝た時狙ったんだよ。ったく・・・少し警戒心を備えろ」

「え?じゃ、なんで倒れているの?」

ゼフォンははあ、と大きく息をつく。

「あのな・・・この俺がそれを気付かなかったと思ったか?」

「ゼフォンは彼が来るのを最初から知ってたんだ、凄い!」

「っ!知るわけないだろうが!ただ見張りが要るのは常識だ、いいからそろそろ学べ」

見張り?って、まさかゼフォンは一晩中見張りし続けたの??

「あちゃ・・・ごめん!ゼフォン全然休んでなかったね!」

うぅ・・・私のバカ!なんでそれ気付かなかったのよ!

「今度からちゃんとゼフォンも休ませるよう見張り手伝うね!」

ゼフォンはバツの悪そうなに顔を逸らす。

「いや、レヤはしなくていい。こっちは考えことあって眠れなかっただけだ。」

「でも・・・」

「良いから朝飯食え・・・すぐ出発すれば日が落ちる前にサンドリアに着く」

ゼフォンはズタズタとチョコボたちの側まで歩き、出発の準備し始めた。

「はぃ・・・」

朝食のパンをかじり、ゼフォンの背中を見る。
さっきの夢の光景がまた浮かんできた。いいえ、夢だけではない・・・それは3年前たしかにあった光景だ。

あの時彼は血まみれてジュノの前に倒れ、通りすがりの冒険者たちに病院まで運ばれた。
どう見ても助からない重傷と酷い出血、医者は正直最初から助からないと思ってた。

奇跡というべきか、ゼフォンは助かった。だが、意識はずっと戻ってこなかった。

「レヤ?」

「え?」

ふと、目の前にゼフォンの顔があった。ゼフォンの息が感じれる・・・って

「きゃ!」

私の顔が一気に真っ赤になって、咄嗟に後ずさる
ゼフォンは私の反応にびっくりして、少し眉を寄せる。

「いきなりなんだ?」

「あ・・ごめん」

「いや・・・まだ寝ぼけてる?」

「ち、違うもん」

「そう?なら良いけど。さっきから何度も呼んだのに返事しなかったからな」

「ご、ごめん。ちょうど考え事した」

「そうか・・・じゃ、そろそろ出発する?」

「あ、はい、もういいよ」

私は残ったパンを口の中に運び、急いで自分のチョコボの準備を済む。

「んじゃ、行くか」

「はい」

ゼフォンの後に続いてチョコボを駆け出す。
ゼフォンの話では、うまく行けば日が落ちる前にサンドリアまで着く。
長い間バストゥークから出ていないから、昔見慣れた風景も今凄く新鮮と感じちゃう。

「ね〜ゼフォン」

「・・・・・・・・・・・」

あれ?ゼフォンはなんか周りを警戒しているみたい。

「ゼフォン?どうしたの?」

「ん?なにが?」

振り向かずに答えるゼフォン

「なんか、いつもより周りを警戒しているみたいんだけど」

「・・・ああ、そうだよ」

「え?なんで?」

「もう忘れたか?」

「なにが?」

ゼフォンははぁ、と小さいなため息をして

「・・・このエリアでしょう?例の事件が発生したの」

あ・・・そういえばそうだった。

「ごめん・・・忘れた」

「一応チョコボの上に居るから、まず襲われても逃げられそうが・・・不意打ちされてチョコボから落ちたら終わりだ」

「ひぃ・・・」

周りをギョロギョロ見る。

「だから、一応気をつけろ」

「は、はい」

そうだった・・・この旅の始まりの原因のモンスター、ゼフォンの友の仇・・・

「・・・まあ、途中で聞いた話じゃ・・・あれ以来似たような事件は一切ないけどね」

「そうなの?」

「ああ・・・あれ以外、結構の数の冒険者は調査とかでラテーヌを出入りしたけど。全部成果なしだって」

「じゃ、他のところに行ったとか?ラテーヌ高原に生活しているものじゃないってゼフォン昨日も言ってたんでしょう?」

「ああ・・・その可能性が一番高い。元々ラテーヌ高原にその程度のモンスターは存在しなかったからな」

・・・ってことはどこでも襲われそうじゃない?

「まあ、サンドリアに行けば、エンペラーから新しい情報もらえるかも知れない。ここで考えても仕方ない」

「は〜い」

二人で周りを注意しながら進み、結局途中は普通のモンスターしか見当たらなかった。
それから数時間後、二人はロンフォール森林に入り込んだ。

「うあ〜ここ久しぶり〜」

「そうだな」

「ゼフォン、ここ雰囲気好きって前も言ってたよね」

「ああ、BGMも好きだ」

「なにそれ?」

「あれ?なんでしょう?」

ゼフォンは珍しく首を傾げる。

森の中で障害物が多いから、チョコボで走るのは危険と思って、私たちはチョコボから降りた。
正直ゼフォンならたぶんチョコボでも行けるけど・・・私じゃ・・・
風が吹くと、周りの樹海から波のような音がする。まるで緑な海の中にいるような錯覚さえも感じた。
ここはサンドリア王国に近いからか、あっちこっちに人影が見える。
池の周りに釣りをしてる人たち、薬草と野菜を採る人たち。
小動物を追い回してる駆け出しの冒険者たちも見える。

「お爺ちゃん、おおつぶちゃんどこーーーーー」

ふと、人の声が聞こえてきた。

「「ん?」」

声の方向を見ると、一人の子供がそこに居た。

「どこにいるのーーー?」

・・・違った、子供じゃない、タルタルだ。
私はタルタルの女の子に近付き、声掛けて見た。

「あの〜どうしたの?」

「え?」

タルタルは振り向いて私の顔を見る。

「なにがあったの?」

「え、えっと、兄ちゃんと爺ちゃんとはぐれちゃった・・・」

「あらあら、迷子さんなんだ・・・」

「うん、こつぶは方向音痴だから、いつも迷子になるの」

こつぶっていうタルタルはバツが悪そうに視線を逸らした。

「どこに向ってましたか?」

「えっと、サンドリアに向ってました。」

「じゃ、お姉ちゃんと同じだね。一緒に行きます?」

「え?本当?ありがとう!!」

「いえいえ〜」

あ、そういえばゼフォンの意見全然聞いてない・・・って多分聞いても同じだけど・・・
振り向くと、ゼフォンは呆れてるような表情している。。

「な、なに?」

ゼフォンはこつぶっていうタルタルの子をチラッと見る。

「あのな、バストゥークに居過ぎて、観察力も相当落ちてない?」

「え?」

「さっきから子供扱いしてるみたいが、この子はそんなに若くないと思うが・・・」

「ほえ?」

あれ?そういえば・・・

「年から見たら・・・まあ、確かにレヤの方が上と見えるが・・・」

む・・・

「この子も冒険者だけど」

「え?」

うそ、こんな小さいな子が!?

「しかも・・・」

まだなにがあるの?

「腕はお前以上と見えるぞ・・・」

ゼフォンは笑いを堪えているように、口元が僅かに歪めて言った。

「ええええええええええ!?」

不思議そうにそのタルタルの女の子を見る。
たしかに、じっくり見たら・・・イチゴみたいな帽子・・・白いロープ・・・
この子白魔道士のアーティファクト着てる!?
教会から腕の立つ白魔道士に預かるものじゃない!?
私はたしかに一人前の冒険者じゃないけど・・・こんな子供より弱いのは流石にショック・・・

「?」

タルタルの女の子はこっちの悩みも分からず、ニコニコ笑ってるし・・・
ゼフォンもなんか面白いものを見てる感じで私の反応を観察してるし。

はぅ・・・冒険者どしての自信・・・ボロボロォ〜

「あ、居た居た。お〜い、こつぶ〜」

「あ、おおつぶちゃん」

声の元に振り向いたら、一人のタルタルがこっちに向けて走ってくる。

「ちゃんとオイラについて来ないと迷子になるって言ったのに」

「ご、ごめん・・・ちょっとぼーっとしたらおおつぶちゃんを見失った」

「まあ、毎回のこどだし、慣れたっス」

このタルタルがお兄ちゃんかな?
う・・・赤魔道士のあのかっこいい羽帽子被っていないけど、その服は間違いなく赤魔道士のアーティファクト。
はぅ・・・・本当にショックぅぅ。

「よ、良かったね、お兄ちゃんが探しに来て」

「うん!」

おおつぶってタルタルは私たちを気付き、ペコっと挨拶してくる。

「あの・・・どうやら妹が迷惑をかけました、本当にすみませんっス」

「いえいえ、そんなことないですよ」

お兄さんの方は結構しっかりしているね。
ふと、後ろからゼフォンの声が聞こえてきた。

「レヤ、もうすぐ日が落ちる。話をするなら、歩きながらした方がいいぞ」

「あ、そうだった」

どうせこの子達もサンドリアに行くみたいんだから、同行を誘ってみた。
二人は二言もなしに頷いてくれました。

「オイラの名前はおおつぶっす」

「こつぶの名前はこつぶです」

「私の名前はレヤ、前に歩いているのはゼフォン」

タルタルたちは『よろしく~』を言ってるようにペコっとお辞儀した。

「レヤさん、丁度聞いていいですか?」

「なに?こつぶちゃん」

「レヤさんとゼフォンさんって夫婦ですか?」

「なっ!?」

私とゼフォンがふ、ふ、ふ、夫婦なんて!
彼の前になんてことを言うのよ!!

「え、えっと・・・」

あぅ・・・顔が熱い!絶対リングみたいな赤いになってる!!
ちらっと前に歩いているゼフォンを見る、彼もこつぶの質問を聞いたか。肩越して私たちを見ている。
ぽっ、と顔がさらに赤くなり、視線を降ろす。
ゼフォンとなら私は・・・
でも・・・

『私はどう思っても・・・彼はそんな風に私を見ていないけど・・・』

そう思ったら・・・チクっと胸が痛い

「ううん、違いますよ・・・私たちはそういう関係じゃない」

ゼフォンは私の答えを聞いて、少し眉を寄せ、視線を前に戻した。

「そうなの?」

「うん・・・彼は、ゼフォンは私の師匠ですよ」

「わ〜師匠って、なんの?」

「い、一応冒険者の・・・」

「へぇ〜レヤさんたちも冒険者なんだ」

「ま、まあ・・・一応」

でも・・・私はへっぽこ冒険者だけど。
ゼフォンは師匠みたいなもんだけど、彼は知識しか教えてくれない・・・戦闘技術は実戦でしか学べないなんか言うし。

「ゼフォンさんって、強いっスか?」

おおつぶさんは私たちをちらっと見る

「私より遥かに強いよ」

目の前のタルタルたちも多分私より遥かに強い・・・なんて言い出そうだけど。
おおつぶさんは赤魔道士のアーティファクト、こつぶさんは白魔道士のアーティファクト。
私は・・・アーティファクトところか、ほとんどの魔法もまだ習得していない半人前の赤魔道士・・・
もしゼフォンの実力は私の実力で定められたら、ゼフォン可哀そう過ぎ・・・

二人と話しながら歩き、気か付いたらサンドリアに着いた。

「あれれ・・・そういえば、おおつぶちゃん。じぃちゃんは?」

こつぶさんは周りをギョロギョロと見る。

「じっちゃんは探してた薬草を見付けて、一足先に戻ってるっス。『おおつぶならすぐこつぶ見付かれるんじゃ』とか言って」

「そうかそうか〜」

「薬草?誰か怪我でもしましたか?」

「違うっス、薬草は風邪の薬に使うっス」

「うん、じぃちゃんはお医者さんだから」

「へえ〜お医者さんなんだ」

「そうだ、もうすぐ夕食の時間だから、レヤさんたちも一緒にどうですか?」

「え?私たちも一緒にいいですか?」

「もちろん」「もちろんっス」

隣に話を聞いているゼフォンの意見を聞いてみたら・・・

「お前が料理を手伝わなければ構わないよ」

はぅ・・・

「なら・・・迷惑じゃなければ、是非」

「「わーーい」」

二人のタルタルの後に付いて、1つの小さいな診察所の前に来た。
診察の時間はもう過ぎたか、扉はもう閉めている。こつぶさんたちの後に付いて、建物の横にある扉から入る。

「ただいまです〜」「ただいまっス」

「おお〜お帰りじゃ」

奥からどう聞いても老人の返事が聞こえた。
あれ・・・タルタルって、年上になっても声変わらないかと

予想外に奥から出てきた人はタルタルではなく、一人のエルヴァーンの老人だった。

「おや、客人と一緒じゃか」

「こ、こんばんわ」

「こんばんわ、ワシはハルトマンじゃ。」

「私ははレヤです、彼は・・」

「・・・ゼフォンだ。よろしくお願いします」

「レヤさんたちをご飯に誘ったっス」

「そうじゃか、ならレヤ殿とゼフォン殿の分も用意するから、少し待ってくれ」

ハルトマンさんはふぉふぉふぉ、と笑いながら台所に消えた。

「おおつぶちゃんとこつぶちゃんのお爺ちゃんって、エルヴァーンなんだ・・・」

はて・・・混血?
首を傾げて考え込む。

「たぶんレヤさんが考えている事とは違うっス」

「じぃちゃんは本当のじぃちゃんじゃないです」

「一緒に暮らしているだけっス」

「へぇ〜そうなんだ。」

二人のタルタルにつれて、食卓の周りのイスに腰を下ろす。

「レヤさんたちは何しにサンドリアに来たんっスか?」

「え?私たち?」

「こつぶも知りたいです〜」

おおつぶちゃんとこつぶちゃんは一応冒険者だから、本当のことを言っていいか分からず、ゼフォンに助けの視線を送る。

「・・・俺たちは人探しに来た」

ゼフォンは私の表情見て、僅かに口元を緩めて答える

「二人はサンドリアの冒険者と見えるな、少し聞いてもいいでしょうか?」

「はい、どうぞっス」「は〜い、いいですよ」

二人は元気良く返事をした。

「俺たちはエンペラーという人を探しているが・・・」

「「え?」」

二人のタルタルがビクっと驚いた顔になってる

「あれ・・・どうしたの?」

ゼフォンはなにかおかしいなこと・・・言ってないよな
ふと、二人が唐突に体をお互いに寄せて、内緒話をし始めた。

『ま、まさか・・・エンちゃんはまたなにかやっちゃった?』

『そう思うっス。ずっと連絡取れないエンちゃんがなぜか今度慌てて戻ってきちゃったし』

『そうだよね・・・それに戻ってきてすぐエンちゃんを探しに来る人が来てるし』

ちらっと私たちを見る。

『やっぱり・・・エンちゃん・・・ついにやったんじゃないっスか?』

『ひぃ・・・エンちゃんがついに・・・』

『どうしよう・・・エンちゃんの悪いに決まっているっス』

『ここはどうしよう?おおつぶちゃん』

『仕方ないっス・・・エンちゃんは友達だけど・・・罪人は罰を受けるべきっス!』

ぷい、とタルタルは真剣な顔にこっちに向き

「あの・・・ゼフォンさんたちはエンちゃんを探しているんですか?」

「ああ・・・エンちゃんってことは、エンペラーを知っているのか?」

「はい、知り合いっス」「はい、知り合いです」

「彼は今まだサンドリアにいるよな」

「えっと、今朝まだ見てたから、まだ居ると思います。」

「そっか、すれ違ったらどうしようと思ってた」

『あ〜やっぱり捕まえに来た!』

『エンちゃんとすれ違うって、エンちゃん逃げるつもりっス!?』

とタルタルたちはまたヒソヒソと内緒話している

あれれ・・・なんでタルタルたちの表情が物凄く真剣?
あ!まさか二人も私たちの目的を知ってるかな?
考えてみれば、エンペラーさんの知り合いなら、例の調査も知ってるのは当たり前だね。

「へぇ〜こつぶさんとおおつぶさんは私たちが来た目的が知っているみたい!」

隣にいるゼフォンに見つめる。

「これで『仇討ち』もそう遠くないよね!」

「仇討ち!?」「仇討ちっスか!?」

と、なぜかタルタルたちはびっくりして、すぐまた内緒話モードに変更。

『わわわ、エンちゃんは・・・殺人者?』

『オイラたち、騙されたっスね』

『そうですね、ただどこの女性に悪戯しただけと思ったら。まさか殺人なんて』

二人のタルタルはそこでわたわたとなんか凄く真剣な内容を話しているところ、
台所の奥からハルトマンさんは一つ大きいな鍋を持ち出し、食卓の真ん中に置く。

「どうぞ〜、大したものではないが、ドンと食べるのじゃ」

「あ、はい!ありがとうございます」「ありがとうございます」

「なんじゃ?つぶつぶたちは何をしている?冷めないうちに早く食うのじゃ」

「は、はぃ」「は〜い」

全員揃って手を合わす。

「いただきます」x5

「わ〜美味しい。この鍋の出汁、何を使ったの?」

「おや、レヤ殿は料理に興味があるのかのぅ?」

「はぃ!料理をするのは大好きです!」

と元気よく答え、ゼフォンは難しい顔してため息をする。

「はあ・・・腕も興味の半分さえあれば、文句言わないけどな・・・」

「ぇ”・・」

「それはどういうことじゃ?」

「レヤの料理はな・・・一口食うだけで・・・うぐぐううう」

「は〜い、ゼフォン。この肉を食べて〜美味しいよ。あ、これも、これも、そしてこれも・・・」

「うぐぐうぅぐうぅうう」

と、ゼフォンの口を塞げる。
おおつぶさんとこつぶさんはなぜか食事始めてからずっと黙ったままだ。

「おおつぶちゃん、こつぶちゃん、どうしたの?」

「え、いえ!なんでもないっス」「いえ、なんでもないです!」

「ん?でも、ほとんど食べてないじゃない?」

「え・・えっと」

二人が妙にぞわぞわしてる

「レ、レヤさん」

こつぶさんは顔をあげて、私に視線を向ける。

「一つ聞いていいですか?」

「はい、なんでしょう?」

「あ、あの・・・えっと・・・」

となぜかこつぶさんは妙にモジモジしてて、うまく喋られないみたいだ。
そして、横に座っているおおつぶさんは我慢できなくなったか、妹の代わりに話す。

「エン、エンちゃんは誰を殺しましたか?」

「「「へ?」」」

おおつぶさんの質問に、ゼフォン、私とハルトマンさん3人が固まっている

「殿が人を殺めたとはどういうことじゃ?」

と、ハルトマンさんがいきなり席を立つ。

「じっちゃんもまだ知らないっスね」

「そうですそうです、エンちゃんは殺人者になったみたいです」

「なんじゃとぉぉぉぉぉぉ!!」

ハルトマンさんはまるで世の終わりのように叫び

「ワシ・・・ワシの教育が間違ったのじゃか・・・」

「じぃちゃんのせいじゃないです!」

「そうです!絶対エンちゃんが悪いっス!」

「あ、ありがとう。こつぶ、おおつぶ・・・ありがとうじゃ!」

と、二人のタルタルの頭に手を置く。

「いいじゃか?絶対のじゃ、絶対に殿みたいになってはならんのじゃ!」

「「はい」」

「ワシは・・ワシは絶対つぶつぶたちをそんな人にならんよう、頑張るのじゃ!」

「私たちも頑張る」

「オイラも頑張るっス!」

「うんうん、二人のような孫があって、ワシはそれで幸せのじゃ・・・」

「じぃちゃん!」「じっちゃん!」

「へぇ〜〜エンペラーさんって、人殺しなんだ!?」

知らなかった、まさかエンペラーさんは人を殺したなんて・・・

部屋はシーーーーーーンとした長い沈黙の後

「「「え?」」」

「それで・・・エンペラーさんが誰を殺したの?」

私は首をかしげながら3人を見る

「あれ?二人は仇を探しに・・・エンちゃんを探しに来たんじゃないっスか?」

「そうですよ」

「じゃ、なんでレヤさんはエンちゃんが誰を殺したのが分からないですか?」

「ほえ?全然知らないよ。エンペラーさんは人を殺したなんて、今初めて聞いたもん」

「「ほぇ?」」

「??」

あれ?こつぶさんたちはなにが聞きたいの?
隣に居るゼフォンを見たら、彼一人でなにか納得したような顔して、鍋を食べてる。

「だって、エンちゃんを探しに来ているんでしょう?」

「そうだよ」

「そして、仇を討ちに来ているんでしょう?」

「そうだよ」

「だから、エンちゃんがその仇でしょう?」

「ちがうよ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

こつぶたちは口を大きく開いたまま、ぽかーんと固まっている。
ゼフォンは隣で何のこともなかったように、鍋を食べている。
・・・なにがどうなってるのよ?


翌日

「うん〜〜〜〜やっぱり布団で寝ると気持ちいい〜〜」

モグハウスの窓から朝の光が部屋に染み込んでくる。
昨日は誤解をはっきりした後、エンペラーさんへの連絡をつぶつぶたちに頼んで、私とゼフォンはモグハウスに来た。

「ん〜〜、そろそろゼフォンを起こしに行きますか」

手を伸ばしながら自分のモグハウスから出る。
ゼフォンの借りたモグハウスの前に来て、軽くノックをする
扉を開けてくれるのはゼフォンのモーグリさん、昔ゼフォンにつかってたモーグリはゼフォンがいないのこの3年間、
新米冒険者の担当になったみたい。

「ご主人様はまだ寝ているクポ、どうしても起こせないクポ。」

モーグリは道を開けて、私はゼフォンのモグハウスに入った。
昨日の夜で私はゼフォンを起こしに来る話を済んでた、じゃないと、モーグリは私を別人のモグハウスに入らせるはずがない。

「さって・・・今日はどんな方法で起きようかな〜」

まだ布団内で寝ているゼフォンを観察する。
昔ゼフォンと一緒に旅をした経験からすると、普段ゼフォンは小さな音でも起きる人・・・
でも・・・もし彼は「布団」というものの中に入らせたら・・・ある程度のダメージじゃないと起きない。

「今日は寒いし、今度もさっぱりしたもんがいいかな〜♪」

私は両手を開き、自分の魔力を集中させる。

「では、起きなさい!『ウォータ』!!」

ゼフォンの真上に周りの水気が集中し、パシャーと激流になって彼の真上に衝撃した。
あらゆる方向から駆けてくる水流はゼフォンの上にぶつけ合い、それぞれの勢いを中和した。
・・・そして勢いを失った大量の水はそのまま滝のようにゼフォンの顔に降りる。

「うぶっぶぶぶ〜!!」

不意打ちで水を飲んだか、ゼフォンは咳きしながら飛び上がる。

「けほけほ・・けほ・・・レ、レヤ!」

「はいはい〜」

私は笑いを隠さず、極上な笑顔で返事する。

「お前な・・・もっと優しい方法で起こしてくれないか?」

「え〜、だって、ゼフォンの言うや・さ・し・い方法なんて、一度も効いてないじゃない」

「ぅ・・」

「だから、昔からも、これからもずっとレヤちゃんのや・さ・し・い方法で起こしてあげる〜」

「うぅ・・・」

ゼフォンは頭を抱いてうなっている。

「まあ、ゼフォンはこれだけで起きちゃったのも残念だけど〜」

「はあ?俺が起きなかったらお前はどうする気だった?」

「えっと、サンダーでビリビリ感電させようと思って」

にっこりとゼフォンに微笑む。

「お、お前な・・・」

ゼフォンは怒るべきか、泣くべきかような複雑な表情して私を睨む。

「とりあえず、早く起きて支度してね。もうすぐこつぶちゃんたちとの約束の時間だよ」

「あ、ああ・・・」

ゼフォンは悔やんでいる表情で元気なく返事し、私は彼の部屋から出てきた。
・・・たぶんゼフォンは普通の起こし方でも効く場合でも、迷わずにこういう起こし方をするな〜
じゃ、もしゼフォンは時間通りに自力で起きられるになったら?
・・・彼が起きる時間の10分前に「叩き起こす」に決まっている〜♪

モグハウスから南サンドリアに出て、噴水の側にあるレストランに入る。
ゼフォンが準備終わったら、彼もここで朝食する予定、つぶつぶたちとの待ち合わせもここだし。
私はパンとコーヒーを買い、窓際の席に座り、窓の外の人たちを眺めながら朝ごはんを食べる。

「おや・・・」

ふと、頭の上から男性の声が聞こえてくる。
振り向いたら、私の側に一人のエルヴァーンがそこに立っている。

「朝からそんな元気のない顔して、美しい顔つきも台無しだよ」

「え!?」

ばぁーっと顔が熱くなった。
絶対!絶対リングのように赤くなっている。
急いで顔を逸らし、視線を窓の外に向けた。

「おや・・・これは驚きだな、君はいつもそんな風に周りに褒められると思うけど」

ないない!絶対にない!

視線はまだ窓の外に固定しているが、それでも男はじぃぃっと私を見てることを感じれる。それほど彼の視線が強烈ってこと。

「あの〜向かいの席は誰も座っていないでしょうか?」

「え?」

ええ?まさか、座る気?向かいに座ったらどうやって視線から逃げるのよ!?

「べ、別にここに座らなくてもいいじゃない?」

「いや、それは困る」

「え?」

彼の答えは予想外のせいか、不意に顔を振り向いて、彼の目と合った。

「ああ・・・やっぱり美しい」

「っ!」

エルヴァーンの男は笑顔を見せて、まるで待ちかねたアップルパイをやっと食べられたのような幸せな表情で呟く。

「ほ、他の席もいいでしょう?ここに座る必要なんかないじゃない」

急いでまた顔をそっぽに向く。

「それが・・・」

彼の音から少し困ってる様子を聞き取り。

「この席しか残っていないけど・・・」

「え?」

急に周りを見たら、どの席にも人が居る。
私がぼーっと外を眺めた間、いつのまに店内がもう人に埋め尽くされている。
朝飯の時間帯ならこの店はいつもそうみたい・・・冒険者でも、普通の市民でも、よくここで朝食を食べてから仕事場に向う。

「ここに座っても、よろしいでしょうか?」

男はニコニコと微笑んで、もう一度尋ねてくる。

「うぅ・・・す、好きにしたら?」

うぅ・・・ゼフォン〜早く来てよ〜

「では、そうさせて頂きます」

男は私の向かいの席に座り、じぃっと私の顔を見続ける。

「あ、あの・・・出来ればそんな風に私を見ないで欲しいですけど」

「なぜでしょう?人は美しいものに惹かれる、まるで蝶は花に惹かれるように、私はただ貴方の美しさに惹かれているよ」

うあ・・・凄いこと言ってる

「だ、だって、知らない人にそんな風に見られるのは気持ちいいもんじゃないよ・・・」

正直・・・もしここで待ち合わせしていなければ、即逃げたい!

「私の名前はルシエル、サンドリア所属の冒険者だよ」

「え?」

いきなりなに?

「これで、知らない人じゃないんでしょう?」

ルシエルっていう男がまた微笑む。

「って、丁度・・・別に聞いてないよ」

「まあ、レディに声掛ける時、まずは己の身分を示す。これは当然な礼儀でしょう」

「ぅぅ・・・」

そんな礼儀あったっけ?っていうか、サンドリアにあっても、私知るわけないじゃない!

「出来れば、美しい貴方のお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」

「え、ちょ、丁度・・」

「もちろん、美しい貴方は私が名乗ったばかりのに、名前も教えてくれないような侮辱を曝すような人柄ではないでしょう」

うあ・・・そう来たか

「君のような美しい顔を持ち主なら、絶対美しい心の持ち主に違いないと、このルシエルはそう信じている」

「うぅ・・・」

「さあ、教えてくれませんか?貴方のお名前はなんでしょうか?」

「うぅ・・・・・・・・・・レヤだよ・・・」

城が『美しいと良心苛め連発砲』の砲撃に耐えられず、見事に崩れた。

「ああ・・・・レヤ、なんという美しい名前。君のような可憐な姿にもっとも相応しい!」

うぅぅ・・・誰か早く助けてよぉ・・・

「美しいレヤ、これから・・・」

「あれ?ルシエルン?」

ビキッー

変な声立ててルシエルの動きが止まった。
顔色がやけに青白い・・・しかも全身が硬直している。

ギ・・・ギギギギギィ・・・

錆びた機械のような動きで、ルシエルはゆっくりと後ろに振り返った。
そこに昨日が見た二人のタルタルが居る。

「あ、レヤさん〜おはようっス」

「レヤさん、おはようございます」

「おおつぶちゃん、こつぶちゃん、おはようです」

助かった・・・これ以上ここに居たら本気で逃げ出しちゃう。
逃げたい原因を見たら、ルシエルはさっきからずっと振り返った体勢のまま、ピクっとも動かない。

「ルシエルン〜なにをしているの?」

名前を呼ばれたからか、ルシエルはビクっと反応し、なんか苦しそうに声を喉から押し出す。

「ま、まあ・・・あ、朝の挨拶っていうか・・・なんていうか・・・」

「あれ?ルシエルさんはレヤさんと知り合いっスか?」

「いいえ、さっき彼が私に・・・」

「わー、わー!そうですよ、さっき知り合ったばかりだよ!!」

ルシエルが急に声を上げて私の話を割り込んだ。

「そうっスか・・・猫さんが探してたよ」

ピクンーーー

ルシエルの体が跳ねて、顔が引き付いている。

「お、オイラ、用事が出来たから。先に行くよ」

慌てて立ち上がって、レストランから駆け出す。窓から見たら、鬼神迫るような速度で街の中に消えた。
なにかどうなってるか分からないけど・・・とにかく助かった

「ゼフォンさんは一緒じゃないっスか?」

「そういえば、姿見えていないね」

そうだ・・・そういえば、時間掛かり過ぎない?

「あれ・・・私が出た時はもう準備してるはずだけど・・・」

「なんか用事でもあったのかな?」

「それは聞いてないけど・・・」

おかしいな・・・ゼフォンは普段時間にうるさいのに。まさか二度寝でもした?

「私・・・見てくる、つぶつぶたちは朝食を食べた?」

「食べたっス」「食べました」

「そうか、じゃ、一緒に行きましょう」

ゼフォンは・・・二度寝したところ見たことないけど・・・
たぶん、久々の旅に疲れてたかな?ラテーヌ高原のあの夜寝なかったっぽいし。

ゼフォンのモグハウス前に来て、軽くノックする。

「どなたさまですか〜?」

中からモーグリの声が聞こえてくる。

「レヤです、ゼフォンはまだ起きていないの?」

「クポ?」

カチャ

扉が開いて、モーグリは不思議そうな顔付きで目の前にふわふわ浮かんでいる。

「ご主人様はレヤ様が出た後すぐ出掛けたけど・・」

「え?」

「あれ?会ってなかったクポ?」

「それはいつのこと?」

「えっと・・・レヤ様が出た後、10分後ぐらいと思うけどクポ」

「ゼフォンはなんか言ってなかったの?出た時」

「いえ、預かってたメッセージを読んだら、急いで出たクポ」

「メッセージ?なにそれ?」

モーグリはふわわ〜っとテーブル上に置いた小さいな紙切れを持ってくる。

「これです」

モーグリから紙切れを受けて、上に書いている文字を読む。

『おおつぶとこつぶの身柄は預かった。救いたければ朝9時にサンドリア東門外に顔を出せ!』

って・・・つぶつぶたちは私の側に居るじゃん!!まさか、ワナ?
・・・9時って、もうすぐじゃない。
つぶつぶたちがメッセージの内容を横から覗く。

「あれ?オイラたちの身柄って?」

「こつぶたち・・・誘拐されてた?」

「内容から見ると、誘拐されたじゃなく、誘拐されているっス」

「じゃ、ここにいるこつぶたち・・・誰?」

となぜかお互い見ながら首を傾げるつぶつぶ。

「モーグリさん、このメッセージは誰からもらったの?」

「分からないクポ、いつのまに扉の前に置いてたの」

「そうか・・・ありがとう」

私は振り向いて走り出す

「レ、レヤさん?どうしました?」

こつぶさんの声が後ろから聞こえてくる。

「ゼフォンを探して来る」

「お、オイラたちも行く」

「こつぶも」

東門といえば・・・全サンドリアに唯一東ロンフォールに繋ぐあの門のはず。
朝出勤の人波を追い抜き、幸い東門はモグハウスからそんなに距離はない。
東ロンフォール森林に足を踏んだら、遠くない前にゼフォンは一人でぼん、と立ってることを気付いた。

「ゼ・・・」

声を掛けようとした途端・・・

「覚悟っ!!!!」

朝の穏やかな空気を一変する叫び声。

「『ホーリー』!!」

呪文の詠唱と同時に、ゼフォンの周りに眩しい光の輪が構成した。

「くっ」

ゼフォンは全力で地面を蹴り、後ろに飛ぶ。
一人のタルタルの女の子がいきなり木の上から飛び降り、ゼフォンの頭に向けて手持ちのハンマーを振り下ろす。

カキィンーーー

ゼフォンは素早く片手剣を抜き、その一撃を跳ね返す。

ずさささーー

ゼフォンは地面に滑る。

タルタル女の子はフンっと鼻で笑い、タンっと着陸する。

「片手剣・・・甘く見られたものだわ・・・」

ゼフォンは片手剣を構える。

「・・・・どうだろ、これで十分と思うが」

タルタル女の子は目を細め、ハンマーと盾を構える。

「・・・余裕だね」

「・・・余裕さ」

タン!っとタルタルの女の子は地面を蹴り、一直線にゼフォンに飛ぶ。
一瞬でゼフォンとの距離をせまり、ハンマーでなぎ払う。

キィンーー

ゼフォンは剣に防げる。

「てぃやあああああ」

ゼフォンが攻撃を受け流したのも構わず、女の子は暴風のようにハンマーを振り続ける。
朝の森に剣とハンマーの剣戟の音が辺りに響く。
鳥たちは音に驚き、バタバタと一斉に空に飛び上がる。
女の子はハンマーと盾を装備している、装備の様子から見るとたぶん魔道士のに、なぜか接近戦でゼフォンに挑む。
・・・信じられないのは魔道士なのに、その攻撃の鋭さはたぶん・・・腕の立つ前衛でも敵わないものになっている。

ゼフォンは・・・不慣れの武器を使っている!
そうだ、彼の武器は片手剣なんかじゃない・・・助けないと
私は魔法で援護しようと、足を前に踏んだら。

「え・・・・」

ゼフォンは戦闘中ちらっと私を見て、少し首を横に振った。

『手を出すな。』っと

仕方なく、私はその場で手を握りつめて勝負を見届けるしかない。

キィィン!カン!キィィィン!

金属と金属の音が森に木霊する。
ゼフォンは女の子の攻撃を確実に剣で払い、真に受けずに流し続いている。
その余裕がないか、ゼフォンはずっと守りに固め、一切反撃の様子はない。

「これはこれは・・・意外だな」

「なんですって?」

バカにされたと思ったか、女の子はむっと不機嫌な顔になる。

「ならこれはどうかしら!」

隙でも見たか。女の子はいきなり二人の距離をさらに迫り、体ごとに盾でゼフォンを突っ込んだ。

「なっ」

ゼフォンには不意打ちか、辛うじて防げたが。衝撃で姿勢が崩し、致命的な隙が出来た。

「もらった!」

タルタルの子のハンマーに魔力を注ぎ込み。

「『へキサストライク』!!」

地面を蹴り、ゼフォンに向けて飛びながら、ハンマーの嵐を駆ける。

ふと

「フン・・・」

ゼフォンの口元が緩めた。

女の子の攻撃はゼフォンに当たる・・・
はずだったが、ハンマーが当たった途端、ゼフォンの姿はまるで水のように波紋が出て、消える。

「甘い!」

残影で相手の目を惑わせたゼフォンはその時間差で一歩下がり、姿勢を無理やりに直す。

キィン!カン!キィンーーーー

「ちっ・・・空蝉の術か」

残りの5撃が駆ける、ゼフォンは力一杯で剣を振り、女の子の攻撃を真正面から弾き返す。
ゼフォンの剣が女の子のハンマーと衝撃するたびに、女の子の体もピクっと震える。
へキサストライク全撃を凌ぎ、ゼフォンはその瞬間を逃すに女の子に大きく踏み込む。

「『ボーパルブレード』!」

奔る閃光。
距離は近い、相手は絶対避けられない!
が、相手も慌てずに凛とした視線でゼフォンの剣の流れを見る。
ハンマーで受け流し、盾で防ぐ。一瞬ゼフォンの攻撃を完全に防げそうに見えるが・・・

キィィィィィン!キィィィィン!カーーーーン!!

ゼフォンの攻撃は重い、女の子は衝撃で構えが崩れ、最後の一撃を防ぐには間に合えない。
勝負あった。私から見ても分かる、その剣が振り下ろせば、その女の子に防ぐ手段がない。

剣が振り下ろす。

っと思ったが、ゼフォンの剣はタルタルの体に触れる直前に止まった。
ゼフォンは無言のまま目の前のタルタルを見下ろす、タルタルも黙ったままゼフォンを見つめる。

ふと。

「「ぷっ」」

「「あははははははーー」」

二人は大笑い始めた。

「ゼフちゃん、相変わらず強いね」

「マリエルも接近戦強くなったな」

二人はそれぞれの武器を収める。

「でも、やっぱりまだゼフちゃんに敵わないみたい」

「そりゃ・・・魔法なしの場合でしょう」

「ふふふ・・・ゼフちゃんよく分かるね」

「こっちも慣れない武器というハンデあるんだが・・・」

ゼフォンは意地の悪い微笑みを見せる。

「うぅ・・・」

二人はゆっくり私たちに向って歩いてくる。

「ゼフォン・・・この人は?」

ゼフォンの知り合い・・・なの?

「ああ、レヤは知らなかったっけ。彼女はマリエル、小さい頃からの友人だ」

マリエルさんはにっこりと微笑んで、自己紹介する。

「マリエルです、よろしく〜」

「レ、レヤと申します、よろしくお願いします」

私は慌ててペコっとお辞儀した。

「マリエルン、おはよう〜」「マリエルンおはようっス」

「おはよう〜おおつぶちゃん、こつぶちゃん」

「マリエルン〜ゼフォンさんと知り合いなんだ」

「そうだよ」

「じゃ、なんでいきなり喧嘩なんかしてたの?」

「あはは・・・長い間会ってないから、私の腕を見せようかな〜と思って」

マリエルさんは視線を逸らして、頬を掻く。

「よく言う・・・いきなり襲って来るし。俺がお前の筆跡が覚えていなければ、不意打ちされたんだぞ」

「ふん〜だ、声もなしにいきなり引退なんか言うから。当然の報いだ」

「・・・・・・・・・・・・」

マリエルさんの言葉にゼフォンは難しい顔をして、黙り込んだ。

「・・・・まあ、こうやって戻ってきたんだから、許してあげる」

マリエルさんはゼフォンの顔見たら、なんかバツが悪そうな表情になる。

「すまない・・・心配をかけたな」

「っ!!心配なんかしてなかったよ!」

マリエルはぷいっと顔を背ける

「ありゃ・・・してなかったんだ」

「そ、そうだよ、全然、まったく」

ゼフォンはマリエルの反応を見て、ニヤっと笑う。

「はいはい、そういうことにしてやるよ」

「あ〜〜〜それって、どういう意味?」

マリエルさんが噛み付きそうな勢いでゼフォンを睨む。
二人はまるで子供のように言い合いし続ける。

「まあ、落ち着け」

もう十分と思ったか、ゼフォンはマリエルさんをなだめ始めた。

「ふーーーーんだ」

「1つ質問があるだが」

ゼフォンの表情が少し真剣になる。

「え?」

「どうして俺が復帰したのを知っている?」

「あ〜それか」

「俺は誰にも伝わっていないはずだが」

「それはね・・・ある人からゼフちゃんの名前を聞いたの」

「ある人?」

「そうだよ〜」

マリエルさんは嬉しそうにゼフォンの袖の裾を掴み

「んじゃ、早く行こう、つぶつぶたちも案内しに来たんでしょう?」

「あ、はい」「は、はいっス」

っといきなりゼフォンを引っ張って歩き始めた。
つぶつぶたちと私もその後に付いていく。

前に歩いているマリエルさんを見る。
ゼフォンと小さい頃からの友人って言ってるけど・・・
二人は一体どんな関係でしょうか?

冒険者としてのゼフォン・・・私はほとんど知らない・・・
彼は何も話してくれない、家族も、友人も、過去も。

ゼフォンとマリエルさんは私の数メートル前に喋りながら歩いている。
話題の内容はゼフォンが引退したこの三年間ばかり・・・
なぜか胸がキューっと締め付けて、息も苦しい。
二人を見ないように目を逸らしたら・・・さらに胸が苦しくなった・・・
視線が曇りになって、いつのまに涙が貯まってきた。

「レヤ・・・大丈夫?」

「え?」

ふと、ゼフォンは私の顔を覗き込もうと隣に来てる。

「お前、顔色悪いけど・・・大丈夫?」

気付かないように涙を拭き。

「は、はい。大丈夫です」

ゼフォンは手を私の頭に置き、優しく撫でる。

「なら良いけど・・・無理するなよ」

「・・・うん、無理はしない」

「よし、良い子だ」

ゼフォンは微笑んで顔を前方に向く。
私は彼の横顔を見つめて、ドクンドクンと私の胸の鼓動を感じる。
彼の優しさ・・・凄く暖かい。
私は思わず口元を緩めて、幸せそうな微笑みを見せる。
ふと、前方から視線を感じた。
マリエルさんはなんか意味ありそうな笑顔で肩を越して私を見ている。

さっき私の表情、見られたかな?
ぽっ と赤くなった顔を隠すよう俯く。

マリエルさんは凄く意地の悪い微笑みが浮かび、私とゼフォンをちらちらと見る。

少し歩いたら、私たちは大きいな屋敷の前に来た。

「到着、ここだわ」

マリエルさんは玄関の扉にノックする。
扉は少し開いて、メイドみたいな人が出てきた。

「これはマリエル様、今日はどんなご用件ですか?」

「客人を持ってきた、通させて頂戴」

マリエルさんはメイドさんを見て、なんか不愉快な表情になった。

「で、ですが、ご主人様は今日面会お断りって・・・」

メイドさんは私たちをちらっと見て、なんか難しい顔になっている。

「ほぉ・・・この私が通せって言ってるのに、通させてくれないの?」

ビリビリ、とマリエルさんの周りに怒りの炎を感じる。

「い、いいえ!今すぐご主人様にお知らせてきます」

メイドさんは逃げるように屋敷内に消える。

「マリエル、ここは?」

ゼフォンは屋敷の外見を観察しながら尋ねる。

「まあ、すぐ分かるよ」

扉がまた開き、今度はなぜかメイドさんではなく支配人みたいな人が出てきた。

「皆様、中へどうぞお上がりください」

私たちは屋敷に入り、一つ大きいな居間まで案内されました。

「ここで少々お待ちください」

そして支配人さんは扉の向こうに消える。

「マリエル・・・ここは一体?」

ゼフォンは彼の隣に座っているマリエルに尋ねる。
この屋敷自身と屋敷内の飾り・・・どう見ても貴族のものだ。

「ふふふ〜すぐ分かるよん〜」

マリエルさんの言葉が終わり、ふと扉の向こうから足音を聞こえた。
扉が開かれ、さっきの支配人さんに続いて一人の男が中に入ってきた。

「長旅ご苦労、ゼフォン殿、レヤ殿。私は当主のエンペラーである」

入ってきたのはエンペラーさん・・・っぽい人。
でも、五官は確かにエンペラーさんっぽいけど・・・喋り方、雰囲気が全然違う。

「・・・・・・・・・・・」

私とゼフォンが二人揃ってぽかーーーんと固まってる。
って、エンペラーさん???って、なんで凄く真面目な顔になっている・・・似合わないぃ!

「我はこの人たちと少々話がある、少し席を外せ」

「はい、畏まりましたエンペラー様」

そして支配人さんが扉に消えた途端。

「ふぅ・・・・」

エンペラーさんの肩からいきなり力が抜いた。

「ったく、俺を探すなら、メッセージ出せばいいのに。わざわざここまで来ることはないだろ?」

エンペラーさんは私たちに向けて愚痴を言い出した。
・・・いつものエンペラーさんに戻ってる。

「へぇ・・・私がここに尋ねてきたらなにが都合でも悪いか?エンちゃん」

マリエルさんが目を細める。

「い、いえ〜マリエル、そんなことない、大歓迎するぞ!いつでも」

「・・・・マリエル」

ゼフォンがこめかみをさすりながらエンペラーさんを見る。
さっきエンペラーの真面目な様子のダメージはまだ少し残ってるみたい。

「お前、エンペラーと知り合いだったのか」

「まあね〜♪」

「ってことは、さっき言ってたあの人は・・・」

「そう、このエンちゃんのこと」

エンペラーさんも不思議そうな顔になって、ゼフォンとマリエルさん二人のやり取りを見る。

「あれ?マリエルとゼフォンって、知り合いだったの?」

「そうだよん〜エンちゃんと出会う前からず〜〜〜〜っと昔からの付き合いだよん〜」

「えええ?本当?」

エンペラーさんが珍しく動揺する。

「さあな、長い付き合いは確かだ・・・」

ゼフォンも何事もないよう返事する

「なにせ、幼馴染だし」

「そうそう、ずっと小さい頃からよく3人で・・・」

ふと、マリエルさんは固まった。

「・・・・・・・・・・・」

マリエルさんはなぜか急に黙って、ゼフォンも黙り込んだ。
エンペラーさんは二人の表情を気付き、そしてなにか思い出したように難しい顔になった。
私とつぶつぶたちは訳が分からず、ただ気まずい空気を感じた。

しーーーん

居間に渡る沈黙、マリエルさんはさっきと違って、凄くバツの悪そうな表情でゼフォンを見つめる。

「え、えっとエンペラーさんはなんでさっき変な喋り方してたの?」

なんとなくさっきあった疑問を投げ込む、この空気をなんとかしないと。

「あ、ああ〜それは・・・」

「エンちゃんは王位継承者だからっス」

「そうですよ、エンちゃんは将来王様になっちゃう人です」

「え?」「なに!?」

私とゼフォンは信じられない顔でエンペラーさんを見る。

「へへん、そうだ、この俺はこのサンドリア王国の次期国王候補だw」

「・・・・サンドリア王国も終わりだな」

と、ゼフォンはため息をして、頭を横に振る。

「なんだと!?」

「しかし・・・なんでお前のようなヒュームが王位継承権なんか持ってるんだ?」

「ま、まあ・・・成り行きって感じかな・・・」

「はあ?」

エンペラーさんは難しい顔にして、そっぽに向く。

「ちょっと・・・王家に関わるものだから、ここじゃ流石に言い難い。」

「そっか、無理に聞いて悪かった」

「いや・・・気にすんな」

「エンペラーさん〜」

手を上げる。

「まだ質問全部答えてない〜なぜさっきエンペラーさんらしくないの変な喋り方してるの?」

「え?だから俺は王位継承者の一人だから・・・」

ふとマリエルさんが割り込んで

「人格不合格でアウトなんてされたくないから、頑張って猫被ってるの」

「うぐ・・・・」

「「なるほど」」

私とゼフォンが同時に納得、頷く。
エンペラーさんは捨てられた子犬のように、涙目でマリエルを見る。

「マリエル〜酷い〜」

「あら、事実ですわ」

「ぅぅぅぅぅ」

凹むエンペラーさん

「ま、まあ・・・エンペラーの個性は面白いじゃない」

一応・・・フォローしよう

「ぉぉ、レヤちゃん〜やっぱり貴方だけは・・・」

とエンペラーさんは私に向いて手を開き・・・

ピキリッ

一瞬空気が凍った錯覚がした・・・
エンペラーさんは手を開いたままのポースで固まって、汗がぽたぽたっと洪水のように溢れてきた。

寒気の元のマリエルさんは極上の笑顔でエンペラーを見ている。

「こほん・・・ゼフォン、よく来たな。決心はついたってことか?」

エンペラーさんは咳をして、話題を変わる。

「あ、ああ・・・俺にも参加させてもらおう」

「ああ・・・期待するよ」

「お前の仕事ぶりと違って、ちゃんと役に立つさ」

ふと、ゼフォンはなにか思い出したように鞄を漁り始まった。

「あ、そうそう、エンペラー」

「ん?なんだ?」

「はい、これ。忘れもん」

ポイっと小さいなノート冊をエンペラーに向けて投げる。

「忘れもん?」

エンペラーさんはノート冊を取った途端急に固まった。

「ああ、俺の家のソファに落ちてたんだ、お前が最後に来た時落としたじゃない」

「あ、ああ。すまない、礼を言うよ」

エンペラーさんは冷や汗しながら、少しずつ扉に向けて歩き出す

「大事にしてたんでしょう?なにせ、お前のバスでの1ヶ月は全部そこにあるし」

「うぅ・・・お、俺・・・丁度用事があるんでさ、先に・・・」

「エ・ン・ちゃん?」

ギグッーーーー

エンペラーさんの体が跳ねる。

「それは・・・私が考えているものじゃないよね・・・」

ゴゴゴォォォ〜〜〜

玄関で見たものの何倍の圧力をこもった怒りの炎がマリエルさんの周りに溢れてくる。

「あ、あの・・・マリエルちゃん?こ、これは・・・」

原因のあのノート冊ってなんでしょう?

「ねぇ、ゼフォンその冊ってなにを書いてたの?」

「ああー、あれはエンペラーがバストゥークでナンパ・・・」

「ぶっ殺す!!!!!」

いきなりマリエルさんが叫び、フル武装してエンペラーさんに向けて飛ぶ!

「ぎゃあああああああーーーーーー」

エンペラーさんは素早く扉を開けて、全速で逃げ出した。

「待てぇぇぇーーーーーーーー」

マリエルさんの音も扉の向こうに消えてゆく。

なんなんだ?私たちは居間にぽかーんと残された。



(後書き)
ぽちぽちと脳内設定なんとかなったキャラを登場させる・・・
やっぱり一番の問題は皆さんの喋り方かな・・・
もし!明らかな間違いが出たら、修正するから、教えてください_(._.)_

元々今日でFF復活できると思ったのに・・・丁度トラブルでまた延期・・・
一応日曜で復活出来る(かも)と思うが、なんか期待しない方がいいかもしれませんw

最後に・・・キャラの性格はこのサイトみんなの会話とかからのイメージで作ってるけど、
もし間違ったら・・・もう遅い!書き始まったら変わるつもりないさ(´−`)b
Kotsubu > ゼフォンさんのお好きにd( ̄▽ ̄) わかってる限りならこつぶんとこに書いておくですよ。見てみてくさい。 (07/02 16:48)
Xephon > こつぶんとこの参考して、少し修正入れた。ありがとうございました。 (07/02 19:51)
まゆか > 修正・・・ 誤字ツッコミの嵐になりそうだからあえてスルー(>_<) (07/02 20:04)
Kotsubu > そうそういい忘れ!!るしえるんにはそんな歯の浮くようなセリフはまるで似合わないですっ!!(ぇ? (07/02 21:17)
るしえる > えーっと 気になる誤字は丁度ってやつですね たぶん”ちょっと”何だと思うけど置換されてる?? (07/02 21:47)
Luciel > もっと気になるのは まゆかさんと こつぶつぶのコメントが並んでるのは何故!!?? (07/02 21:48)
るしえる > 読み物としてはかなりイイですね☆ コメントする度に長いから下に下りてくるの大変w (07/02 21:50)
Luciel > あれー? こつぶつぶとまゆかさんのコメントか並んでない?? 何故?何故?不思議だわ?? (07/02 21:52)
Xephon > まゆかさんとこつぶさんのコメント一度並んだのはこっちのミス・・・一度修正についで突っ込もうと思ったが、すぐ後悔して、自分の書いたコメントを消した・・・んで、どうやらその時丁度次のラインまで弄ったみたい・・・ (07/02 21:53)
るしえる > ヴァナでのオイラの実際のチャームポイント?はミスラダイスキー、魔法剣命、Lv上げでもサポ忍上等、家具凝り性、バリスタ命そして今は蟹アーマーナイスアーマー!!ぐらいですかねぇ〜 (07/02 21:56)
Xephon > 今キャラ関係について悩んでいる・・・ルシエルさんとカッツェナージェさんは恋人か、夫婦か、どっちにするか悩んでいる。 (07/02 21:56)
Luciel > 同時書き込み?まるでチャットだわw というわけで一個前に書いた俺の一文が消えている模様 一文とは 一人称の話です 昔はオイラが多かったですが最近はバリスタ三昧で闘争本能全壊なので俺って言うことが多いですって内容でした ぺこり (07/02 21:58)
Xephon > ふむふむ・・・両手魔法剣+蟹アーマー・・・面白いキャラになりそう(にやり (07/02 21:58)
るしえる > ヴァナでの実際の関係は挨拶程度しかしたことないんですよコレがw (07/02 21:59)
Xephon > うそ!?wマジで? (07/02 22:02)
Luciel > きっとこつぶつぶのお話で皆洗脳されているに違いない!!w (07/02 22:05)
Xephon > っていうか、ルシエルさんはバリスタで数回会ったことあるけど、カッツェナージェさんは数回しか会ってなかったしな・・・みんなさんの関係は全部お話からだし、まあ、面白そうだしw (07/02 22:07)
Xephon > 考えてみれば、どれも「数回」限定・・・同じじゃん(汗 (07/02 22:09)
るしえる > あれ?そうですか、会っちゃてますか?醜態をさらしてそうでお恥ずかしい(* ̄∇ ̄*)エヘヘ  恋人のほうが他のミスラに目移りしても多少は平気そうだからよさげですかねw (07/02 22:13)
Xephon > バリスタで会ったって言っても、半年前ぐらいかもな・・w俺今引退状態だし (07/02 22:16)
まゆか > 今更ながら 誤字ツッコミの一例 "ヘカサストライク"って・・・ "ヘキサストライク"だねw そしてこのWSは6連撃のはずが文中では8連撃になってる? (07/03 02:14)
Mariel > 私でてるし、やっぱカップリングはえんちゃんなのねw 8連撃ヘキサは私オリジナルVerって事にしちゃえw(ぉ (07/03 08:55)
Xephon > オリジナルにしちゃおうかな・・・(汗、長い間やってないから間違っちゃった・・・・ (07/03 11:52)
Xephon > 誤字修正・・・そういえば8連撃のは夢想阿修羅拳だったな・・・WSの音しか覚えてなかったから、間違った・・・一応マリエルのオリジナル戦法は他に考えてたから・・・オリジナルWSなくなっても落ち込まないようw (07/03 12:03)

名前
06/26 01:46(open)06/26 13:06(13)
第一章:  終わりのない夢

『Xephon Side』

眩しい・・・

まぶたを少し開き、朝日の光が射し込んでいる。その侵入ルートの窓を睨む。

「眠い・・・・・・」

まだぼんやりしてる頭を傾けて、時計をみた。

7時39分、そろそろ朝食の時間だ。射し込んだ光から見ると、今日はいい天気みたいだ。が・・・

「もう少し・・・」

グルと体を回り、布団で顔を隠し、再びまどろみの中に身を委ねる。

朝は弱い・・・いや、この方が普通と思える。
こんな寒い朝恋しい布団から出られる人の方がどうかしてる。
だが、こんな俺でも今まで仕事が遅刻したことないのが奇跡ぐらい、その原因は・・・

コンコンコン

部屋の扉からノックの音がした

「ゼフォン〜起きた?」

「・・・・・・・ZZZ」

カチャ

誰かが扉を開けて部屋の中に入ってきた。

「あぁ〜やっぱりまだ寝てるぅ」

ゆらゆら

「ゼフォン、早く起きなさい」

「うう〜 もう少し寝かせてくれ」

「駄目、今起きるの」

「うぅ・・・もう10分・・・」

「ふん〜起きないだ」

「もう少し寝る・・・」

「分かった」

ぉ、今日は諦めが早いな。と思った途端・・・

ぞくっっ

いきなり首筋に悪寒を感じた。

「えりゃ!!!」

声と共に冷水が降りてきた。

「うああああ・・・冷てぇぇぇ!!!」

毎日こんな感じで起こされるから遅刻するはずがない。

「ぅぅ・・・さ、寒い・・・」

つうか、今日は氷付きの冷水かよ

「ファイアで温めようか?」

目の前に立ってるミスラはニヤニヤと笑っている。

「い、いや、ケアルのMPがもったいない」

毎日似たようなやり取り・・・なんか日課になってるから、やらないと一日が始まってない気もするが・・・出来ればやりたくない。

「おはよう〜ゼフォン」

「お、おはよう、レヤ」

俺の名前はゼフォン、3年前までは冒険者だった、冒険者というのは・・・夢ある人、ロマンある人・・・かな?
3年前のある事件の後、俺は冒険者をやめて、このバストゥーク共和国に戻ってきた。今はバストゥーク共和国の他国視察官を
やっている、と言っても全部の視察は冒険者にミッションとして任せて、俺はバストゥークから出たことないけど。

「早く着替えないと、風邪引いちゃうよ」

レヤがクスクスと笑い素早くズイっと部屋から出る。

そのミスラはレヤ、俺が冒険者をやってた頃ラテーヌ高原で救った女の子。今は一応まだ冒険者・・・でもあるけど、この3年間、
バストゥークから離れたとこ見たことがないかも。俺と同棲してるが、別に特別な関係ではない。俺がまだ冒険者をやっていた頃
から良く俺の後ろについてくるから、まぁ・・・弟子?みたいなもんかな?職は違ったけど、先輩冒険者として色んなことを彼女に
叩き込んだ・・・っていうか彼女が未熟過ぎたからそうしないと物凄く心配だった。だが、なぜか俺が冒険者を辞めた時彼女も
バストゥークに付いてきた、それ以来冒険者活動一切見なかった。

部屋内で少しぼぉーっとしたら、一階からレヤの声が聞こえてきた。

「着替え終わった?じゃ早く降りてきて、朝ごはん出来たよ〜」

「すぐ行く」

俺はいつもの礼服に着替え。欠伸しながら階段を降りて行く。

「・・・・・なんだ?この匂い?」

リビングに入った途端、とてつもない臭いが襲ってくる。

「ぇ・・・・・えっと・・・何のこと?」

レヤはピクっと固まって、こっちに振り向かずに答えた。

「レヤ・・・」

「は、はい!?」

凄い動揺してる・・・微笑ましいと言いたいけど、今はそれところじゃない。

「・・・お前また料理を作った?」

「まっ、まあー、その・・・あの・・・えっと・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

観念したように、振り向いて

「はぃ・・・料理しました・・・」

とほほ・・・っと俺の肩からいきなり力が抜いていった。

俺は料理上手いじゃないから言うのはなんだけど、レヤの料理は・・・危険だ。まずいというレベルじゃない、
なぜか冒険者時の習慣で普通の台所にクリスタルを使おうとするし、食材を間違うし、動くものが出るし・・・
と言っても千回に一回ぐらいに食えるものが出る、いや、物凄くうまいものが出た、なぜか成功した時の味は素晴らしかった・・・
なぜそう極端的なのか全然分からないが、どうやらそのせいでついつい料理を作っちゃうらしい。

「うぅ・・・味見・・・相変わらずしなかったね・・・」

今日の朝食はスープか・・・しかも紫色?つうか・・・これ、見た目だけで結構やばいと思わない?

「ぅぅ・・・ゼフォン様に先に食べさせたいから・・・(怖いから食えないよぉ)」

「・・・・小声でなんか言ってない?」

「な、ないない、聞き違いだよ!うん!そう!」

うそつけ!怖いから食えないって確かに聞こえた!

まあ・・・作ってくれたし、食わないと可哀そうだから食べるしか・・・

『あぁ・・・昨日買ってきたパンが恋しいー、なんて言ったら泣くな、絶対に』

「んじゃ、い、いただきます」

じぃーーーーーーー

って、なんで『本当に食うんだ・・・』のような表情でこっち見てる。
くそ・・・もう渡りかけた橋だ、落ちるならそのときはそのとき!
俺は目の前のスープを一口すすってみた。

「ズゥゥゥ・・・・」

「ど、どうですか?(ワクワク)」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ゼ、ゼフォン?」

「・・・・・・・・・・・・・・う・・・」

「う?」

「うううぅぅ・・・・・」

バタンっ

「あああ!!ゼフォンが死んだ!!やっぱりモルボルのつるを出汁に使ったのが間違った!?」

やっぱり凄い破壊力だった・・・・闇王でも1発で倒せるんじゃない?このスープ、っていうか、モルボルのつるを料理に使う?普通。
どうやら・・・今日も仕事無理か。たしかに遅刻はしたことないが、こうやって料理にやられて仕事を休んだのはよくあるな・・・
なんか今回のスープは今までの中に一番凄いかもしれない・・・い、意識が・・・
あ・・・花畑だ・・・川が見える・・・・お爺さんが俺に手を振ってる・・・向こう行けってことかな?
って、オークとかの獣人も川の向こうから手を振ってる・・・こりゃ行きたくないな
あ・・・あいつも居るな、懐かしいな・・・

ん・・・あいつ・・・?

「っ!!」

意識が一気に戻り、俺は椅子から飛び上がった。

「きゃ!」

横から俺の様子を覗き込もうとするレヤはびっくりしてぺタンっと尻もをついた。

「ゼ、ゼフォン、大丈夫だった?」

レヤは地面に座り込んだままお尻をさする、その様子を見た俺は少し罪悪感を感じた。

「あ、ああ・・・大丈夫だ・・・」

「う、うう、ごめんね、やっぱり不味かった?」

不味いかどうかのレベルじゃないだろ!と普段なら即突っ込むが、どうやらスープのダメージで頭がまだはっきりしていない。

「・・・・・・・」

「そんな怖い顔をしないでよ、こうやって謝ってるから」

「い、いや、そうじゃない・・・・料理のことじゃないんだ」

「え?違うの?」

たぶん間違ってないけど、俺が見たのあの人は・・・あいつだ・・・
俺が見た花畑+川・・・俺ってもうすぐあの世に行くところだった??

「まさかな・・・」

自分の想像力に参っちゃう・・・よくそんなことを想像出来るな。彼が聞いたら腹を抱いて大笑いするだろ。

「・・・ゼフォン?」

「ん?」

「本当に大丈夫?」

「ああ、大丈夫だ」

「じゃ、今日は仕事に行くの?」

「ああ、行くよ、別に大したことじゃないし・・・そろそろレヤの料理のダメージを耐えられるように鍛えてきたじゃない?」

正直相当やばかったが・・・立て直さなかったら逝った。

「ゼフォンがそう言うなら良いけど・・・」

「ああ、すまない、心配かけたな。」

「ううん、元々わたしの料理のせいだもん、ゼフォンが気になることないよ・・・でもね」

「だから、レヤも気にするな。俺は結構タフだぞ」

「ううん、それのことじゃないの」

「ん?じゃ、なんのこと?」

「そろそろやばいよ」

「え?なにが?」

レヤは壁にある時計に指差す。

「時間」

「ぁ・・・」

8時58分

「げっ、マジかよ」

「いってらっしゃいー」

レヤはにこにこっと微笑んで手を振る。

「行って来ますっ」

全力で走り出した、仕事場には9時15分前につく必要ある・・・15分・・・ギリギリか・・・その上に朝飯抜き

「こりゃ辛いかも・・・(汗)」

どの角も壁ギリギリ掠りそうで回り、上り階段なんか3段飛びで登る。

「間に合ってくれぇぇーーー!!」

一方、ゼフォンとレヤの家

「はぁ・・・また失敗しちゃった。やっぱり味見しないとだめかな・・・でも、ゼフォンでもあれほどダメージ与えたもの・・・私食べたら
どうなるかな」

「たぶんゼフォンが起きて、わたしの死体の第1発見者になるに違いないね・・・下手したらゼフォンが犯人にされちゃったりして・・・」

レヤの顔に少し意地の悪い微笑みが浮かび

「それはそれで少し面白いかも・・・って自分の命を冗談に使うのもなんだかな・・・」」

「そろそろ方付けるかな、晩御飯でもう一度チャレンジしてみよう。」

レヤはリビングの壁にある時計を見る。

「あれ・・・」

8時58分

「これ・・・止まってる(汗)、クリスタルの魔力が切れた?」

注:この時計は雷のクリスタルで作動しているもの、クリスタル内の魔力が切れたらもちろん電気も切れ、動かなくなる。

「じゃ、今は何時?」

レヤは首を少し傾げて食器を片付ける。



バストゥーク大工房 二階 サンドリア大使館


「ったく、こんな朝っぱらから全力走ってどうする?」

「はぁ、はぁ、はぁー」

「って、なにか急用でもあるのか?こんなに早く来るなんて」

時間は8時16分・・・考えてみれば着替えてすぐスープで倒れ、その後すぐに起き上がったから、大した時間経ってないのは当然。

「はあ・・・はあ・・・レヤめ・・・・謀ったな」

「なんだ、可愛い奥さんの仕業か?」

目の前の金髪の男がニヤニヤしている。

「お・・・お、奥さんじゃない!!」

「ちぇ、もう一緒に住んでるから、同じだよ」

「だからそういう関係じゃない」

「じゃ、どういう関係だ?」

「うぅ・・・師匠と弟子かな」

「うは・・・少なくとも兄弟みたいなもんとか言え」

「いいじゃないか、師匠と弟子で・・・」

「あ〜あ、レヤちゃんはお前に勿体無いな、お前が貰うつもりないなら、このエンペラー様が貰おうかな〜」

「自分の弟子が不幸な人生を送ろうとするなんか黙って見られるか!お前とだけは許さん。」

目の前に居る男はエンペラー、サンドリア所属のヒューム冒険者。職はナイトだが、なぜか黒魔法も得意、しかも古代精霊魔法まで
使える。外見は金髪で童顔、いつも真っ白な鎧着てるから、どう見てもかっこいいしか言えない・・が、性格は軽く、プレイボーイ、
喋らなければ人気あるタイプ。彼と知り合ったのは1ヶ月前彼がサンドリア王国代表の視察官としてバストゥーク共和国にやってきた時、
大統領が俺を彼の補助役に任命された、もちろん彼を秘密情報から遮断するため。

詳しくは分からないが、彼は結構腕あると見える。実際に戦うところ見たことないが、昔冒険者である頃育って来た勘がそう教えて
来る。最初はこれほどの冒険者はなぜ視察官なんかやってるから、絶対裏があると彼を警戒してたが。結局俺の勘違いだった、
彼はどうやらなにかの原因でサンドリア王国にしばらく居たくなかったから、このミッションを受けたらしい。
んで・・・その原因はどうやら女絡みらしい。

「そうムキになるな〜冗談だよ、冗談。俺がその気あっても向こうはその気がないから無理w」

「・・・ってもう結論出てるってことは・・・お前もうレヤに手を出したな!」

「い、いや、出してない。ただ彼女の様子見れば分かるさ、俺にチャンスがないって」

「ふん・・・そいえばレヤは男性に興味あるところ見たことないな・・」

それはそれで良くないかもな・・・

「本当に手を出してない?」

「あ、ああ、本当だ、だからそうムキになるなって」

「ムキになってない、ただ無駄な体力使ってて、イラついただけだ」

「(ったく、鈍感なやつめ、レヤちゃんが可哀そう)」

「なんか言ったか?」

「いや、なにも」

最初は仕事の付き合いだけだが、なぜか、エンペラーとは意外に気が合う。ほとんどの冒険者は他国の官僚に
良い感情持っていないが、どうやらエンペラーにそういうものはないみたい。いや、正直言えば、彼の頭の中にたぶん女性以外
のことはどうでもいいっと言えばいいか。

ぐぅぅぅ

「う・・・・」

腹の虫の音だ・・・

「お前、朝飯食ってないのか?」

「そういえば、朝飯抜きで走ってきたな・・・時間まだあるし食堂に行ってくる」

息が落ち着いたら腹が減ってきたな。

「俺も付き合うよ、ちょうど喉渇いたw」

「じゃ、行こうか」

考えてみれば、食堂で朝飯するなんて、今日は初めてだ、いつも朝は家でパンとかで済ませてから大工房に来るし、
今回は初めてレヤの破壊料理を食らって意識途切れなかったし・・・

「大工房で朝飯なんて、初めてかも」

「おぃ、お前本当に地元かよw」

「いや、いつも家で朝食済ましてから来るから」

「くー、この幸せ者め。毎朝愛しいレヤちゃんと一緒にラブラブな朝飯か」

「だから、そういうんじゃなくて」

「良いな・・・俺もレヤちゃんと一緒に朝飯食いたいな」

「・・・手料理でも?」

「げっ・・・そ、それだけは」

エンペラーは珍しくうろたえる。そう、彼もレヤの料理を知っている。
彼がバスに来た早々俺がレヤとの同棲と知り、飯を食いに家まで押し込んできた。
運悪く・・・その日の夕食はレヤの手作りだった。彼は大喜びで、俺とレヤの阻止を無視してレヤが作った料理を食った。
たぶんどんなに不味くても、美味いと言える自信があるかもしれないが・・・
予想外にレヤの料理はもう味覚と関係ないのものであり、流石にエンペラーでも泡を吹き、3日間ベッドから降りられなかった。

「あ、レヤがそれ聞いたら泣くぞ」

「ま、まあ、誰でも1つや2つの欠点があるんじゃないか。それは当たり前だ、レヤちゃんが気にする必要なんてない」

エンペラーがうんうんと頭を頷く。

「ほぉ・・・レヤの料理の腕が悪いのは当たり前というのか」

「ば、違う、俺はそういう意味じゃ・・」

二人がレヤの必殺料理の話題を盛り上がりながら、食堂の前まで来た。

食堂の扉を開いたら、ふわっとパンやシチューの匂いが流れてきた。だが、食堂の風囲気がなぜか凄くビリビリしている。
二人は食堂に入り、周りを見回すと。全部の席が冒険者に埋め尽くしてる。

この冒険者たち・・・相当な腕なやつばかりだ。

食堂のあばさんが入口に立ってる二人を気付き、うんざりな顔して声をかけてきた

「なんだい、席なら見ての通りもう・・・・」

ふと俺たちの顔を見た

「あらまあ、ゼフォン様、こんな朝早く来るなんて珍しいわね」

「あ、ああ、ちょっと朝飯食べ損ねて。この様子から見ると・・・座れるところないね」

「そうだよ、朝っぱらから冒険者がいっぱい来てさ、こっちは忙しくて忙しくて・・・」

「そうですか・・・それは大変ですね」

たぶん上からなにかのミッションだな。俺もなにも聞いてないてことは、昨日か今日で下したものか。最近これほどの人数が要る
ミッションが下るなんて、結構珍しい。

「おばさん、パンかなにかを売ってくれ、歩きながら食べるから」

「あいよ、じゃ、大工房特製ガルカンソーセッジ・ホットドッグをご馳走してあげるよ」

俺は朝飯を買い、エンペラーはパインジュースを買い、二人は食堂から出てサンドリア大使館に歩き始めた
あばさん特製のホットドッグをかぶり付く。悪くない・・・肉食生物には・・・

「やっぱりガルカの好みが分からん・・・」

「別のを買えば良かったじゃんw」

「せっかく薦めてきたし・・・他のを注文するのは流石に出来ないな・・・」

「人の好意を断るのが下手か、お前は」

「ほっとけ」

「・・・・そうそう、さっきのはどう思う?」

冒険者たちのことだな・・・彼も冒険者だから、こういう状況は良くしってるはず。こうやっていきなりハイランクの冒険者たちが
国に集まるのは他ではない、なにかの特殊ミッションが下った。

「ミッションだな、上からなにも聞いていないから、俺とは関係ないってことだ」

「やっぱりそうだね・・・俺にも関係ないな、バス人へのミッションだしw」

「んで、お前なんか噂とか聞いてないか?一応冒険者だし」

「まさか、俺は最近ずっとバスに居たんだよ、どこからどう聞ける?」

「それもそうか・・・」

あれほどの数の冒険者を使うミッションということは、何かの大事件と関わりあるはずだ。それにあの冒険者たちは相当緊張しているって
ことは、そんな人数でも危険があるということだな。まさか・・・獣人たちになんかの動きがあったのか?
横に歩いてるエンペラーを見ると、彼は珍しく真剣な顔になっている。

「おい、どうした?珍しく真剣な顔して」

「ふむ・・・・」

「まさか、お前はなんか心当たりがあるのか?」

「いや、そうじゃなくて・・・」

「ん?じゃなにを考えてる?」

まさかこのミッションはサンドリア王国と関係あるとか・・・

「さっきは注意しなかったけど、食堂にさ、女冒険者居たっけ?」

たしか数人居たような

「居たよ、それがどうした?」

「うは・・・ナンパのチャンスを見逃すなんて、このエンペラー様一生の不覚」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ」

だめだ・・・やっぱりこいつの頭の中に女のことしか入らない。




数時間後 ――――正午―――――

今日の仕事はいつもと同じ、エンペラーの視察を手伝う、そして機密の防衛。と言ってもエンペラーは全然視察していなく、
ただ街をあっちこっち周り・・・女性を見当たり次第でナンパしてた。まさかこの1ヶ月の期間で全バストゥークの女性を
口説くするつもりじゃないかの勢いだった。

「お前さ、仕事しなくていいのか?」

「いいっていいって、別に視察する必要あるわけじゃないしw。こうやって定期的に他国に視察官を送るのはただの監視に過ぎない」

「・・・・・そうだな」

冒険者ってやっぱり気楽なもんだ・・・こうやって普通の生活を送るといやでも気付く。なんかエンペラーが羨ましくなってきた・・・

ぶんぶん

俺は力いっぱいで頭を横に振った

(何を考えている・・・俺はもう・・・)

「なんだ?辛気臭いな顔なんかして」

「いや、ちょっとくだらないことを考えただけ」

エンペラーは新しい口説く成功した女性の連絡資料をノートに書き込む、流石に仕事中はデートの誘いしないみたい。

「そろそろ昼飯でもするか?俺はもう腹ペコだぜ」

「ああ、そろそろ時間だな」

「んじゃ、どうする?ここからだと港のあの酒場の方が近いじゃない?」

たしかに、ここだと橋を渡ればすぐだ。だが、あの酒場は冒険者たちの集まり場だから、少し抵抗がある。
でも、俺が引退してからのはもう3年も立った、たぶん俺を覚えている顔がもうないはず。

「そうだな、そこにしよう」

二人はバストゥーク港区の酒場に来た

扉を開いたら、食欲をそそる匂いと冒険者たちの声が聞こえてきた。

「相変わらずこの時間帯、人多いな」

エンペラーは空いてるテーブルに座って言った

「ここ、バス内で結構人気あるからな」

「女将は美人だからねw」

「いや、それじゃないと思う」

流石っていうか、何ていうか、もうここの女将もチェック済みか
ふと、隣のテーブルに座っている人たちを気付いた。朝の時大工房に居た冒険者たちの一部だ

「エンペラー、あのテーブルの冒険者たち」

「ん?」

エンペラーはそのテーブルの冒険者たちはちらっと見た後、俺に頷いた。

二人はオーダーを入り、その冒険者たちの会話に注意を向けた。

「今度は本当におかしいなミッションだね」

一人の冒険者は仲間にこう言った

「ああ、どうやら例の事件と関係あるらしいぞ」

「うそ、ラテーヌで起こったあの事件と?」

「ああ、噂では、そのサンドリアの冒険者たちはあるミッションを受けて、途中で獣人軍団に襲われたらしい」

「その噂俺も聞いた、あの冒険者たち、一体どんなミッション受けたんだろね」

「あのサンドの冒険者たちって、結構強いと聞いたね」

「そうそう、あの程度のパーティが獣人にやられるなんて、絶対結構な数が居るんだね」

話によると、ラテーヌ高原でハイランクの冒険者パーティが獣人軍団にやられたって話だな・・・
最近獣人たちの勢力がそんなに伸びてたのか?

「エンペラー、お前は知ってるのか?この噂。」

「いや、初耳だ・・・たぶん最近起こった事件じゃない?」

ふむ・・・エンペラーも分からんか

「お待たせしました」

注文した食事が来て、二人は食べながら隣の会話を聞き続けた。

「そういえば、そのサンドリアの冒険者たちと知り合いの人居るかな?」

「あ、俺と一緒に組んだことあるよ、そのパーティの一人と」

「うあ、そうなんだ・・・ご愁傷様」

「いや、別に知り合いというレベルじゃない、1度だけ一緒に冒険に行ったんだけだ、あれ以来全然連絡しなかったし」

「やっぱり噂みたいに腕が良い?」

「ああ、たしかに悪くなかったな、結構頼もしいナイトだったよ」

「そうか、俺たちも気をつけないと駄目ってことか」

「そうね、彼ほどのランクのパーティが全滅されるなんて、信じがたいことだよ」

「って、あの人の名前は?面識があるかもしれないし」

「ああ、あの人はトスっていう、サンドリアのナイトってさ・・・」

「!!!!!!!!」

バタン

気付いたら俺が座ってた椅子は倒れ、その冒険者の肩を掴んだ

「今、トスって言ったな!」

「な、なんだよ、お前」

「今、トスがやられたって言ったな、本当か!?」

「お、おい、ゼフォン、落ち付け!」

「トスって・・・あのヒュームナイトのトスか!?」

冒険者は目の前の人の噛み付きそうな勢いに気圧された。

「あ、ああ、トスと言えば、あの人しか知らないぞ」

「まさか・・・彼がやられた?」

「あ、ああ・・・」

「い、何時のことだ?」

「3日前だけど・・・」

じゃ・・・今朝に見えたあれって・・・

「ゼフォン、良いから彼を放せ」

「あ、ああ、すまない・・・」

俺は手を放して、冒険者から離れた。

トス・・・死んだ!?

俺と同期の冒険者・・・そして俺の親友だった男。二人はそれぞれ暗黒騎士とナイトどして、お互いの弱点を補正しあい、一緒に
旅をしてた。俺は彼の剣であり、彼は俺の盾でありという信頼で色んな修羅場から生還した。
だが、一度彼は病気に侵し、長い間修養を取ったため、二人の実力はその間大きく離れた。
だが一緒に冒険に出なくても、よく一緒にジュノの酒場で夜明けまで酒を飲み、お互いの近況を語り合った。

「お、おい、今この人をゼフォンって呼んでいなかった?」

酒場の冒険者たちの視線は俺たちに集まった。

「あ、ああ、たしかにそう聞いた」

「え?」

エンペラーは周りの反応に戸惑った。俺らに集まった視線は不思議、疑問・・・そしてなぜか憧れも。

「ゼフォンってさ、あの称号を貰った人だよね」

「そうそう、大統領からあの称号を貰ったパーティの一人」

エンペラーには初耳だ。普段称号と言えば、人々が冒険者の功績を語るために使うもの。。
だが、自分が知ってるこの男は冒険者ではない。

「ゼフォン、この人たちが言ってる称号って?」

「・・・・・・・・・・」

しまった・・・顔が分からなくても、名前ぐらいは知ってるんだろな。

「あれ?知らないのか?一緒に居たから知ってたかと思った」

エンペラーは頭を横に振った

「いや、初めて聞いた、バストゥークでは冒険者以外にも称号与えるんだ」

「なにを言ってる?この人がゼフォンなら冒険者だぜ」

「え?」

「ああ、こいつ、結構知られてるよ、バス人に」

「そうそう、住民たちは彼を英雄扱いしてたしね」

「その上に、大統領からあの凄い称号貰ったし」

エンペラーは知らなかった、この数週間彼の「監視役」のこの男は冒険者だった。

「さっきから聞いたその称号って、いったい何?」

「ああ、何年前かな。彼は鋼鉄銃士隊と一緒にミッション出てさ。戻ってきたら、大統領本人から"英雄なき時代の英雄"という称号
を受けたんだよ」

『英雄なき時代の英雄』

この称号を受けた人はゼフォンと彼の仲間たちだけだった、彼らはどんな功績でその称号を受けたのは誰も知らなかった。
彼らの後に同じ称号を貰った人が居なかったため、この噂の中にしか存在しない称号が全バストゥーク所属の冒険者たちの目標と
憧れになった。
だが、噂の中に唯一名前知られているゼフォンも3年前突然姿を消した、冒険者たちの間の噂では彼は死んだということになってた。

「英雄なき時代の英雄、凄い称号ね」

エンペラーは称号の主らしいの俺を見る。

「でしょう?噂では彼は死んでいるけど、まさかここで会えるとは」

「いや、それは人違いだよ。同じ名前の人だけだ、俺は冒険者じゃないし」

もう冒険者じゃないんだ、貰った称号なんか関係ない。俺は英雄なんかじゃない・・・そう呼ばれる資格はない

「え、そう?まあ・・・服装から見たら確かに冒険者じゃないみたいけど・・・」

俺の服装どう見ても戦闘に向いてない。制式礼服なんかブロンズハーネスにも及ばない防御力しかない。

「なんだ・・・違ったのか。やっと噂のパーティの人に会えたと思ったのに」

「やっぱりあのゼフォンは死んだんじゃない?3年も経ったのにまだ居場所分からないし」

「ああ〜、だぶんそうだろうな・・・」

「俺と同名の人が有名人じゃ、これから名乗る時は気をつけないとな」

「そうだね、間違ったら大変だな」

「でも、死人と同じ名前なんて、縁起悪いな・・・」

「おいおい、そんなこと言ったら、俺たちも同じだぞ。なぜなら昔絶対俺たちと同じ名前の人居たんだからな」

「そりゃそうか、そういえばそうだよな」

俺は死んでたのも事実だ・・・3年前のあの時、冒険者のゼフォンは確かにそこで死んだ。
横に居るエンペラーを見ると、彼は黙ったまま俺を見ていた。
目の前の冒険者たちは人違いと信じても、彼は信じるつもりはないという顔しているな。

「すまん、今日は先に休む」

仕方ない、なんか聞かれる前に退散するか。ここで真実聞かれたらこの冒険者たちの耳にも入りそうだ。

「・・・ゼフォン、午後の仕事は?」

「どうせお前はナンパするだけだろ、俺が居なくても同じだ」

「そりゃそうだけど・・・」

・・・っていうか、納得しないでちゃんと仕事しろっ

「んじゃな」

俺は飯の代金をテーブルの上に置き、酒場から出た。

「英雄なき時代の英雄・・・俺のような英雄になり損ねたもののことか・・・」

トスよ、俺が冒険者をやめなかったら、お前とまだ一緒に旅続いたら・・・お前は死ぬことなかったかな・・・

「はぁ・・・」

小さいなため息をして、頭を横に振る。

「自惚れるな・・・ゼフォン、お前は・・・誰も守られない。お前は・・・命を奪うしか出来ないんだ」

エンペラーはたぶんあの冒険者たちから色々聞くんだろ、冒険者のゼフォンに関して。
たぶん、トスが殺されたあの事件の詳しい内容も聞けるんじゃないか・・・

「どうせ明日また仕事に出ないと駄目だし、もしかしたら、彼からなにか分かるかもしれない」

トスの腕はこの3年間上がってるはず、修養の間で出来た差はもう存在しないと思う。ってことはもう俺引退する前のレベルまで
着いている、なのに倒された。ラテーヌでその程度の軍団は存在しなかったから、詳しく知った方がいいと、冒険者の勘が俺を警告してる。

30分ぐらい歩いて俺とレヤが住んでる家に着いた。
珍しく昼で家に帰り、レヤはきょとんとした目で迎えた。

「どうしたの?なにかあったの?」

「いや・・・ちょっと気分が悪くて」

「え!気分が悪い?大丈夫?病気?ああ、早く横になって、なんか薬飲む?それとも医者を呼ぶ?」

あちゃ・・・心配性のレヤに向けてこんな嘘は悪かったか。

「あ、いや、大丈夫だ。少し休めば良くなるから」

「・・・・・本当?」

「あ、ああ、本当だ」

「じぃぃぃぃぃぃぃぃ」

うあ、睨んでいる・・・しかも効果音付きだ

「だから大丈夫って・・・俺、ちょっと部屋に戻って休むよ」

「う、うん・・・ゼフォンがそう言うなら・・・」

俺は部屋に戻り、自分のベッドに飛び込んだ

パシャ

「パシャ?・・・・・・って」

冷たい・・・ってか、なぜ俺の布団は濡れている?

「・・・・・・・・・・・ぁ」

そういえば今朝レヤは俺を起こす時冷水を使ったな・・・

「ふぅ・・・今度から冷水使用を禁止・・・・効果的だけど、片付けが大変だ」

「はぁ・・・服も濡れたか。干すのが時間かかり過ぎるし・・・仕方ない」

立ち上がって、自分の手のひらを胸の20センチ前ぐらいに置き。

「最小出力・・・『ファイア』!」

ぽっ っと手のひらと服間に拳サイズの火球が現れた。魔力を注入しつづ、一瞬で消えるはずの炎を維持する。

「これで服を乾けばすぐだろ」

冒険者辞めて以来、初めて魔法を使った。無意識に冒険の間の癖を忘れて欲しかったからかもしれない。
レヤが料理を作る時、クリスタルを使うのを禁じたのもそうだったかもしれない。

「つッ」

何時の間に服はもう乾いた、これ以上焼くと服が燃やしちゃいそうだ。
ファイアを消し、レヤを探しに一階に降りる。

「レヤ、ちょっと良い?」

リビングに入ったら、ソファに座っているレヤの他に、もう1人の人影が居る。

「・・・・エンペラー」

早いな・・・もう話を聞きに来たか。

「よっ、邪魔しているよ」

レヤは少しおろおろしている。

「ゼフォン、エンペラーさんはあなたに話があるって。あなたは休んでいると言っても、起きるまで待つって」

「そっか・・・この様子だと、なんか聞きたいから来たんだな」

「まあねw」

「分かった、レヤ、悪いが、ちょっと席を外してくれないか?」

「ぇ?」

「いや、レヤちゃんも居る方が良い」

「エンペラー・・・お前・・・」

「俺の質問は・・・たぶんお前が考えている質問とは違うから」

ありゃ、俺がその噂の冒険者であるかどうかを確認するんじゃなかったのか?

「どういうこと?」

「俺が聞きたいのはお前の過去のことじゃないんだからな」

「違うのか?」

じゃ、なにを聞きに来た?

「ああ・・・」

「じゃ、なにを聞くつもりだ?」

「・・・・・・・・・・・お前、もう一度冒険者やるつもりはないか?」

「!!!!」

もう一度冒険者だと!?っていうか、もう俺がその噂の中の冒険者と確信してるのような顔だ。

「え!?」

レヤは驚いている、俺は昔冒険者だったこと、エンペラーは知らないはずだから。

「お前はなぜ冒険者をやめたか分からない・・・お前は・・・お前の事情があるらしいからな」

たぶん、この場で誤魔化しても信じないな・・・エンペラーの目、疑いなんかない。

「俺は・・・もう冒険者をやるつもりはない」

「そう答えると思った。だが、それでも聞いてみたいんだ、答えはすぐじゃなくてもいい」

「何時まで待っても答えは同じだ、俺は冒険者に戻るつもりはない」

「まあ、まだ答えは要らない、まずは俺の話を聞け」

エンペラーは鞄から1つの封筒を持ち出した。

「さっき俺の元にサンドリアからの使いが来てた」

「サンドリアから?」

「ああ、例のラテーヌの事件に関しての情報と・・・サンドリア王国からの命令書だ」

「!!」

「全滅されたパーティは・・・サンドリア所属ランク9のパーティだ、相当なエリート集団だった」

「・・・・・・」

「噂からじゃ、彼らは獣人の大部隊に襲われたことみたいですが・・・」

「が?まさか違うのか?」

「ああ、俺に届いた情報から見ると・・・彼らを襲ったものは・・・たぶんそう多くない」

「どういうこと?」

「もし大人数の敵なら、彼らの腕のことだ、全滅される前に相当な敵の数を倒せるはず。だが現場は違った、明らかに戦闘してたが
どう見ても負傷したのは・・・このパーティのメンバーたちだけだ」

たしかに、多いの敵集団と戦うなら。ヒット&ランか、一部寝かして、各別撃破が普通だ。

「敵の跡はなにも残ってない?」

「そう、血の跡も、落ちた武器も、足跡も、なにも・・・まるで・・・敵は無傷で彼らを倒したみたい」

「ランク9のパーティを無傷で・・・だと?血の跡がないならアンデットとかの可能性あるんでは?」

「確かにそれも考えたが、傷は刃物で出来たのだ」

「刃物・・・か、骨の場合は骨くずぐらい残るな」

「ああ、それに・・・もう1つの情報が一番気になる」

「今度はなんだ?」

「死体にある傷は・・・全部同じ武器で作ったものだ」

「!!」

「ど、どういうこと?」

「ゼフォンはそれの意味が分かるね・・・」

「ああ・・・」

「ゼフォン?それはどういう意味?」

「そのパーティを襲った敵の数は・・・1だ」

「ぇ!?」

「ああ、傷から見ると刃物のははっきりしているから、敵は獣人に違いないみたい。もし敵は部隊なら、全員同じ武器のはないと思う」

「獣人・・・これほどの腕ってことは王か?」

「いや、王が一人で出てくることはないだろう。それに、3国は獣人たちの本拠地を監視しているから、出てきたら気付くはず」

「ユタンガにあるサハギンの洞窟は違うんじゃない?海路だと、完全に監視出来るはずがない」

「それも違うみたい、情報によると、サハギンの王は事件の数日前海蛇に侵入した冒険者のパーティと交戦し、負傷したみたい」

「じゃ、いったい・・・」

「それが分からない・・・そして、サンドリア王国からの調査命令が下った」

「エンペラーに?」

「ああ、腕立つの冒険者を集めて調査しろって」

「・・・・それで俺に?」

「ああ、さっきの酒場の冒険者たちの話からすれば、お前は・・・昔相当な腕の冒険者だったな」

「昔の話だ、もう冒険者じゃない・・・」

「本当にそれでいいのか?」

「え?」

「この敵・・・お前の友の仇でもあるぞ」

「!!」

「え?友って?」

「まだ・・・レヤちゃんに言っていないのか?」

「・・・ああ」

「え・・・だ、誰のこと?」

レヤの体が固まった

「レヤが知らない人・・・俺がレヤと出会った前からの付き合いだ」

「そ、そう・・・」

「サンドリア王国からの命令はこの敵についての調査、追跡、そして抹殺。俺は・・・見つけるつもりだから、お前が仇討ちたければ
これが唯一のチャンスと思うぞ」

「・・・・・・・・・」

「まあ、ゆっくり考え、俺はこの命令で先にサンドリアに戻る、もしお前は来る気だったら・・・サンドリアに来い」

「・・・・・・・・・」

「もちろん・・・」

エンペラーの表情が突然普段のヘラヘラな微笑みに戻り

「考えすぎるとこっちが先に任務終了〜しちゃいそうだけどなw」

エンペラーはソファから立ち上がり玄関に歩く

「・・・・この1ヶ月間、楽しかったぜ。じゃな」

彼にも分かるんだろ、この敵は強い。今まで自分より強い敵を倒せたとしても、ランク9のパーティ相手に傷1つも負わずに全滅できる
ほどのは聞いたことなかった。この命令、もしかしたら最後の命令になるかもしれない。

「ねぇ・・・ゼフォン」

「え・・・・な、なに?」

「・・・・・・行くの?」

「俺は・・・・」

「・・・・・・・・・」

レヤは黙ったまま俺の答えを待つ

「ああ・・・俺は・・・行くよ」

「!!」

「俺は行かなきゃ」

「なんで!?あなたはもう戦う必要ないじゃない!」

「・・・・あるんだ、戦う必要が」

「ないよ!あの時あなたが言ってたじゃない、あなたの戦いはもう終わったって」

3年前のあの時・・・俺はたしかにそう言ったが。

「もう・・・・誰にも死なせたくないんだ」

「!!」

「3年前・・・俺は俺の仲間たちを救えなかった。今度はトスが死んだ・・・」

もう・・・誰も死なせたくない

「俺は・・・エンペラーを死なせるつもりはない」

「・・・・・・・」

「微力かもしれないが、彼が生き残る可能性を高めたいんだ」

「・・・・・・・・私」

「ん?」

「・・・・私も行く」

「駄目だ!」

なんでそんな馬鹿なことを言う!?
思わず声を上げる。レヤは負けずにキッと睨んでくる。

「なんで!?」

「今度の事件はお前の手じゃ負えない」

「そんなことない、私も一緒に行く!」

「駄目だ!お前はここに居ろ!」

「なんで?なんで付いていけない?足手まといにならないから。お願い、私を連れてって」

「駄目だ・・・」

「なんで!?私が一緒に居るのはそんなに迷惑!?」

「違う!そうじゃない!」

「じゃ、どうして!?」

「俺は・・・・・お前を失いたくないんだけだ」

「ぇ・・・」

「お前まで失ったら、俺は・・・」

「ゼフォン・・・」

「俺はもう自分の周りの誰かが死ぬの・・・耐えられないんだ」

「・・・・」

3年前のあの忌々しい事件で・・・俺は仲間たちを救えなかった・・・

「分かってくれ・・・」

「だめ、私はあなたと一緒に行く!」

「レヤ!?」

「だって・・・だって」

レヤの目から涙がボロボロっと溢れてきた

「だって、ここで分かれたら・・・もう会えないみたいで怖いもん!」

「っ!」

「私は強い冒険者じゃないかもしれないけど、今度の敵はどんなに強いぐらいは分かるもん!」

「だからお前には危険すぎr・・」

「ゼフォンにだって同じじゃない!?」

「!!」

「もしゼフォンが帰ってこないなら・・・私」

「お、俺は・・・」

「あなたは絶対無事に帰ってこれるなんて言い切れる?絶対無事に戻ってこれるの自信ある!?」

「・・・」

嘘を言えば良いのに・・・俺はそれが出来なかった。

「私はなにがあっても付いていきます!目的地はサンドリアと分かるし、ゼフォンが私を置いて行っても、私は追いって行く」

こりゃ・・・俺の負けか。
涙目のレヤに勝てないのは以前からのことだけど。

「はあ・・・仕方ない、連れて行けばいいでしょう?」

「本当!?」

「でも、例の敵を見付けたとき・・・お前はサンドリアで待てろ」

「ぇ」

「今度の敵は強い、俺はお前を守りながら戦う自信ないんだ」

「・・・うん、分かった」

「・・・調査途中も同じだ、危なくなったらちゃんと逃げろ」

「・・・うん」

レヤの頭に手を置き、優しく撫でる。
何があっても・・・お前だけ死なせない、お前だけは・・・絶対護り抜いてみせる。



こうして・・・
俺は再び冒険者になった。
普段なら数日掛かるはずの手続きも意外に早く、1日で終わった。
どうやら、上からの命令ですぐ俺の身分を復活させたらしい。

「大統領はあなたの復帰を期待してた、もう一度我が国バストゥーク共和国のために頑張ってくれ」

っと、鋼鉄銃士のアイアンイーターに言われた。


3日後

バストゥーク鉱山区

レヤは飛空艇パスがないんで、飛空艇でサンドリアまで行くのは無理。なら残りの手段はチョコボで行くしかない。
もちろん、歩いて行くのは論外だ。時間掛かりすぎる上に、疲れる。

「この日が来ると思わなかったしな・・・・」

この数日は旅の準備をしながら、必要なものを集めようとしたが・・・バストゥークでは良い装備手に入れない。
昔俺が使ってた装備は全部3年前ジュノで俺を治療したあの病院に置いてきた。今頃はもう捨てられたか、売られたんだろうな。

「ん〜一応後でジュノに行ってみるか・・・そこで装備調達出来るかも」

それしかないか・・・サンドリアで良い装備手に入れると思わないし。レヤと一緒にサンドリアに着いた後、そこから飛空艇でジュノに
行く方が効率的かな。

丸腰で旅するのは流石に心細い、片手剣ぐらいは持っていかないと。
冒険者やってた頃、鍛冶を少しかじったため、ある程度の物なら自作出来る。
大工房でハンティングソードを一本作って、サンドリアまでの間には十分のはず。
防具もあった方がいいが、今のところは必要ないと思う。
当たられそうになっても、空蝉の術で敵の攻撃を回避出来る。
昔ノーグで忍者の修行も少しこなして来たため、忍術は使える。だが基本から学んだものじゃないから、忍術に消費する忍具の
作り方は知らない。仕方なく、3年ぶりに競売所を覗いてみた。

「・・・物価高くなり過ぎ」

なんだこりゃ・・・紙兵は昔の2倍の値で売ってる。どうやら俺がいないこの3年間、物価結構変わったな。
などを考えながら競売所から出る。

「ゼフォン〜チョコボ用意したよ〜」

レヤの声が聞こえる。周りを見たら、レヤはチョコボ乗り場前の広場に立ってて、こっちに向いて手をブンブン振っている

「ったく、落ち着きがない子だ・・・・って」

ふと思い出した・・・
1.ここはバストゥーク共和国
2.ここは競売所前
3.周りに冒険者ばかり

ゆっくりと周りを見ると・・・・
げっ、注目されている・・・
名前ではなく、称号が有名だから、素直に喜べないな・・・っていうか、実際喜んでいない。

ヒソヒソ、ヒソヒソ

周りの冒険者たちは騒ぎ始めた。

「・・・・・・・あはは」

「あの・・・あなたはもしかして・・・」

一人の冒険者が声をかけてくる。

こうなったら・・・

逃げる!

俺はチョコボ乗り場に向けて全速で駆け出す

「お、おい!丁度待ってくれ」

と後ろから俺を止めようとする声が聞こえてくる

「レヤ、チョコボを出せ!」

「え?」

レヤの首が少し傾げる。

「出発するぞ」

「ぇ、え?」

レヤの横を通過した瞬間彼女の手を引き、そのままチョコボの前まで引っ張る。

「では、行くぞ」

「え?もう?って、ちょうど、ゼフォンってば。待ってって、ちょうど!」

チョコボを乗り、風を感じながら駆けつける。自分のチョコボの足音の他に、後方からレヤのチョコボの足音と声も伝えてくる。

「もう〜いきなりなによ!ゼフォンってば〜〜」

これは俺が一度捨てた道・・・俺が一度死んだ道。なのに俺は結局またこの道に戻ってきた。




(後書き)
妄想を暴走させながら書いたものだから、もし誤字と文法の間違いとか出たら許せ。
ここに出るレヤ(Reya)は俺の倉庫キャラの一人、時々暇つぶしで育ってたから、
一応レベルは25になっている。顔は猫さんと同じですが、髪の毛は金色。
んでこの中に出たトスっていう人は実際にカーバンクルに居るキャラで・・・
物語通り俺の友人だ・・・彼がこの小説読んだらたぶん 縁起の悪い!!
とか怒られそうが、どうせ一番長い付き合いだから、彼の名前を借りてみた。
正直文才ないんで、終わりはどうやって書けばいいか分からず。なんか自分でも
納得出来ないまま終わった・・・今第二章を書き始まっているところが・・・
登場するキャラたちの言葉使いに苦労している・・・
みんなと実際にFF内での会話が少なかったから、今のところはこつぶさんとマリエルの
小説内のみんなのしゃべり方を参考している。
6月末〜7月辺りでFF復活出来そうだから、実際にFF内でみんなに会ってみたいな〜
と思ってる。
最後に・・・エンペラーさんを格好よく書き過ぎとかの突っ込みは喜んで受けます!
実際自分もキャラ違過ぎと思っちゃったが、もう書き終わったから仕方ない・・・

なので、第二章からエンペラーというキャラのイメージを破壊し尽して見よう!(ぇ)

Mariel > すっごいのぅ・・・自分のよりかなり面白いw 続き期待してるにょ〜♪ (06/26 08:23)
Kotsubu > 気になるですね、楽しみだ〜♪うぷぷ( ̄m ̄〃) (06/26 17:00)

名前
06/22 19:27(open)06/22 19:47(12)
プロローグ:

ラテーヌ高原、水と風のエレメンタルの影響を受け、地平線まで緑に染めてた大地。
この夜に珍しく、風と水のエレメンタル両方活性化し、かつてない大嵐になってた。月光は雲に閉じられた大地を照らせず、
ラテーヌ高原は足元も見えない暗闇の大地になってる。
そんな大嵐の中、一つの影が駆けている。

「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

その影は人、正しく言えば冒険者、そんなに有名ではないが、サンドリア王国に信頼され、飛空艇パスも貰ってる。

「くっ・・・あれは・・何なんだ・・ハァ、ハァーーーー」

彼はあれからどれぐらい走ったのか、足が痺れ、濡れた体はもう体温感じれない、まだ動けるのも奇跡と思えるぐらいな状態。
だが、彼は止まらない・・・いや、止まってはならない。

「ハァ、ハァ・・・ホラ石まで行けば・・・人居るかも・・・」

彼は必死だ、逃げてるから。 だが、何からか彼自身も分からない。
彼はソロが好まないような人だ、仲間と一緒にワイワイしながら冒険するのが好み。
それでも彼は今一人になってる、望んで一人で居るではない、ただ彼の仲間たちはもう居ないだけだ。

「くそ・・・ラテーヌ高原にあんなに強いモンスターが居るなんて、聞いてないぞ・・・」

彼以外のパーティメンバーは全滅、だが、モンスターの正体すら分からない。この大嵐のせいで、ラテーヌ高原に光は存在しない、
耳から聞こえるのはザーーと体中に降りてきた雨の音しかない。
彼の仲間たちはみんな倒れ、だが彼らが戦ってたモンスターの正体は見えなかった。この天気のせいで、彼は敵の姿見えなかった。
戦闘中に聞こえてきたのは仲間一人一人の悲鳴、敵を見える距離に入った仲間はなにか言える前に倒された。
気付いたら、パーティメンバーは彼以外全員倒れていた。

「ちくしょう・・・・ホラ石はどこだ・・・・」

彼は走り続ける、追いつかれたら終わりだっと自分に警告し続ける。彼は走ってる、止まらず走ってる、だが、
正しい方角に向かってるかどうかは分からない、でも止まることは出来ない、なぜなら彼は分かる、彼の仲間たちを倒した「敵」は
そう離れてない後方に居る、とうやってこんな何も見えない状態で彼を追跡してるかは分からない、でも間違いなくそこに居る。

この「敵」に出くわす数十分前に通ったホラ石、なにも見えない夜の中、唯一耐えられるのは記憶のみ。
彼は自分の記憶を沿ってホラ石があるはずの方角に向って全力で走ってる。

「は・・・はぁ・・・はぁ・・・・」

もう無理・・・彼は自分の足が鋼のように重く感じる、体も休みを求めて悲鳴を上げてる。
だが彼は走り続ける、速度を落とさずに駆けつけている。彼は分かる、彼の後ろにあの『敵』はまだ居る。
こんな何も見えない夜でどんな方法使って追跡しているかは分からないが、確実にそこに居る。

ふと、暗闇の中に少し違うものが浮かんできた。

「ん・・・あれは・・・光?ホラ石のクリスタルか!」

見えた!ホラ石の周りにあるゲートクリスタルの澄んだ青い光、雨のせいで距離が分からないが、だが方角はあってる、このまま走れば
助かるかもしれない!彼は光に向けて駆け始めた、体力はもうない、だがホラ石周囲はよく冒険者たちが集まるから、それは彼の
最後の希望だ。

「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・もう少しで――――」

もう少し・・・もう少し・・・ホラ石についたら助かる!こんな大雨の夜にホラ石に居るは相当な物好きだけと分かり、それでも最後の
希望に賭けようとする。

突然・・・彼は聞いた、なにか空気を切り裂ける音。

「な・・・ぐあ゛ッ」

足に違和感を感じて、急に力が入れなくなり、そのまま地面に転んだ。

「くっ・・・これは・・・矢?いや、クロスボウボルト・・・ってことは・・あれは獣人・・ゴブリンだったのか!?」

遠距離攻撃出来るほどの知恵を持っているのは野生のモンスターではない、だから攻撃してきたのは獣人。クロスボウのような精細
な道具を使えるのは獣人の中にゴブリンだけだ。

「ハァ・・・ハァ・・なんで・・・ラテーヌにこんなに強いゴブリンが・・」

聞いてない、いや、聞いたことない。これほどのゴブリンはどこにも居なかったはず、たぶんイフリートの釜のような過酷な環境に
でも見付からない、なぜラテーヌ高原に居る?

彼は立ち上がろうとしてみた、だが足に力が入らない、何度立ってもすぐに座り込んでしまう。クロスボウボルトの傷から痛みはない、
走りすぎたか、冷たい雨のせいか、もうなんの感覚も残っていない。顔を上げるとホラ石のゲートクリスタルのぼんやりな光以外に、
他に別の色な光も混じっている。

あ・・・誰かそこで魔法使ってるな・・・やっぱり物好きは居るね

ザーーーーーー(かさっ)

彼の後ろから雨の音以外に小さいな音がした、気配は感じていないが、彼には分かる。
彼の仲間たちを倒したものは今彼の後ろに居ると。

「ハァ、ハァ、ハァ・・・・・ここまでか」

なぜこんなことに?冒険者始まった以来なかった絶望感がじわじわと押してくる。
仲間たちと一緒にサンドリア王国からダボイ周辺で起こった事件の調査ミッションを受け、帰りにこの嵐と出くわした。
サンドリアまでの距離はそう遠くないから、朝食は城で食べたいと思って強行軍したら、この「敵」に襲われた。

「お前はいったい・・・何なんだ・・・」

答えを求めていない、人の言葉が分かる獣人はそんなに多くない。それに、わざわざこれから殺す相手の質問を答える獣人は
居るはずがない。

だが、予想外だった・・・答えはくれないのは予想通りだが。この影の背長はゴブリンより高い。この暗闇の中じゃはっきり見えないが、
形はなんとなく見える、そして、これはゴブリンの形ではない・・・この形はまるで・・・

「ま・・・まさか・・・・・」

その瞬間に、胸に異物感を感じた。

ザーーーーーーー

雨の音しか聞こえない、たが彼の胸に冷たい金属の感触がする。
幸いかどうかは分からないが痛みはない。体はもう大雨のせいでほとんど感覚残っていない。
自分の胸に刺さってるものを見ると、それは1本の両手剣だ。

プシュッ

「がは・・・」

影は剣を彼の体から抜いた同時に、胸から赤い液体が噴き出した。
冷たい・・・凄く冷たい。残りわずかな体温も共に噴き出して行くみたいに。

『寒いな・・・ウルガランの方が暖かいぐらいだ・・・』

そして彼の体はバタンと影の足元に倒れこんだ。

「・・・・・・・・・・・・・」

影は彼の体に、正確に言えば彼の腰にある鞄に向けて手を開いた。
大嵐の中じゃなくても聞き取れないようになんか呟き、次の瞬間に男の体は地面から湧き出した火炎に飲み込まれた。
ごぉぉぉーーと炎は激しく踊り、大嵐の雨でも炎に近づいた途端に蒸発した。
炎は数十秒舞い続き、やがて消えた。周りはまた暗闇に戻り、その影の姿もいつのまに消えてた。
男の体は黒コケに、彼の持った鞄は跡もなく燃やされた。



(後書き)
実は暇潰しで第1章まで書いちゃった・・・
第一章にこのサイトの話内よく登場するある人も出る!
しかもここのみんなが良く知ってる人だぞ

誰が出るか当ってみて(´−`)b
Kotsubu > よく出てくると言えば、やっぱりえんちゃんかまりえるんですかねぇ?d( ̄▽ ̄) (06/23 09:18)
Kotsubu > 好きにたくさん書いてたも〜♪ (06/24 14:37)
るしえる > う〜ん、つぶズじゃない?みんながよく知るといえば、このHPの主しかいるまいて!!!!  (06/24 17:09)
Ootsubu > そっとこつぶの部屋のもーぐりも・・・と言ってみるっス。 (06/24 17:30)

名前
05/30 16:24(open)05/30 16:31(11)
失ってから大切さを感じる・・・ってこんなところで使っていいかな(笑
今は前マリエルに報告した通り実家に戻ってる・・・
んで・・・ネット状態は・・・・・・
想像以上に酷いw こりゃゲームところか、メールをチェック以外何も出来んw
つうわけて、親父の会社でアルバイトし、その金で家のインターネットを
アップグレードしようとする毎日が過ごしてる・・・・家で俺しかメール以外
に使うから、変わりたいなら金出せって言われてる(;´−`)
FF出来ない環境になってから、物凄く遊びたくなったのはなぜ(汗)
(元々はもう引退気味でほとんど顔出してないのにな・・・(滝汗
Kotsubu > ないものねだりってやつですよd( ̄▽ ̄) 出来る時はそんなに深く考えないんだけど、出来ないと思うと途端にやりたくなる、そんなもんです。何はともあれがんばってくさい。 (05/30 16:51)
Xephon > なんとかBB付けられそうになった・・・って言っても口約束だけのところだから、何時になるかわからんw とりあえず、希望の光が見えたりヽ(´−`)ノ (06/07 15:37)
まゆか > がんばってくださいまし・・・(/_;) (06/08 11:07)

名前
02/15 03:56(open)02/15 04:08(10)
今までヴァナでの一番虚しいバレンタインを過した!と言えるぐらいの一日だったなw
っていうか、失踪し過ぎてたぶん知り合いからのチョコないっぽい、まあ、ポストチェックしなかったから、意外にあるかも・・・(チェックするのが怖っ)
今まで絶対ハートチョコ送ってくる人も鯖引越しでそのまま連絡取れず(・ω・)
リアルのバレンタインも忙しくてどこにも行けず…っていうか、忘れた。

んで、最近少しずつリハビリ始まる(つもり)なので、縁があればヴァナ・ディールのどこかで会おう(´−`)b
Kotsubu > バレンタイン当日はインしてないです( ̄▽ ̄)  (02/15 10:21)

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