つぶsと愉快な仲間たち Member ListProfile : Mariel
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Mariel さんの日記。(5件表示)

11/05 13:38(open)11/05 14:50(88)
ジュノの詩人酒場で、好きな酒を飲む。
周りはとても賑やかで、自分が場違いのように感じてしまう。

(酒などを飲んでる場合では無いのだけどね・・・。)

グラスの中が空になったと同時に、酒場のドアが開いた。
入ってきたのは男。
私を見つけると、にやりと男臭い笑みを浮かべて近づいてきた。

「待たせたな。」

「ええ。」

「マスター、彼女におかわりと、俺にも同じ物を。」

「ちょっと・・・。」

長居するつもりはない、と目で訴えるが、男臭い笑みを返してきてこう言った。

「いいじゃねぇか、一杯でいいから付き合ってくれよ。」

「・・・わかったわ。」

酒が置かれると、男はグラスを持ち上げたが私は無視した。
男は首を竦めて口に運ぶ。

「例の物は手に入ったの?」

「あぁ、極上物だ・・・。」

「で、どこにあるの?」

「俺の借りてるモグハウスの中だ、酒場には持って来れないだろ?」

私はグラスの中身を一気に飲み干す。

「行くわよ。」

「わ〜ったよ。マスター、ごちそうさん。」

酒場を出て、レンタルハウスのある方へ歩く。
互いに会話する事も無く、男の部屋へと着いた。

「モグ、栽培の世話を頼む。」

「わかったクポ〜。」

邪魔なモーグリを追い出すと、男は一振りの刀を取り出した。

「これだ。」

「見せてもらうわよ。」

私は刀を手に取り、細部を確認していく。

「牛切丸、鑑定書もついている、本物だぜ。」

「・・・よく手に入ったわね。」

「まぁな。」

入手に関する事には詳細を言わない。
知る必要も無いし、教えたくないのだろう。

「で、いくらなの?」

「500でいい。」

「わかったわ。」

「もしくは、あんたが俺の女になってくれるでもいいぜ、一晩な。」

男の視線がいやらしい物に変わった。
普段着でいるから、ボディーラインがわかりやすいのだ。

「私に、そんな価値があるってわけ?」

「あぁ、お釣りが来るな。」

男はベッドの上に腰掛けると、『私の価値』について語り始めた。

「いいか?
 あんたの様な女ってのは、なかなか抱けるようなもんじゃねぇ。
 体を売ってるような女と違って、金を払えばいいわけじゃない。
 襲い掛かかろうものなら、返り討ちにされるのがオチだ。
 じゃあどうするかと言えば、恋人になるか、取引するしかねぇわけだ。」

「・・・・・。」

「あんたは恋人なぞ要らない、ってオーラが出てる、俺にはわかる。
 なら、取引しかねぇだろ?
 あんたはイイ女だ、だから取引を持ちかけてるのさ。」 

「・・・・・。」

「さぁ、どうする?」

「私が、刀を貴方に振り下ろして逃げる、とは考えないの?」

「考えないね、あんたはそう言う事はしない。勘だ、当たってる自信はあるぜ。」

私は男を見て、軽く微笑む。
男もまた、にやりと笑みを返した。

「500置いていくわ。」

「ちっ、残念だな。」

少しも残念そうに聞こえない声で、そう言った。
ギルの入った袋を渡すと、男が確認する。

「確かに。また何かあったら頼んでくれていいぜ、抱けるチャンスだからな。」

「そうね、考えておくわ。」

私は刀を佩くと、男の部屋を出た。
これで準備が整ったのだ。



・・・復讐を遂げる準備が・・・。



それから数日が経ち、私は仇の男の居場所を突き止めた。

南サンドリアの酒場

そこにいるらしい。
私は急いでそこに向かうと、1人で静かに酒を飲んでいる男がいた。

「見つけたわ。」

「2度目だな、もう少し捻ったらどうだ?」

「余計なお世話よ、出なさい。」

「まぁ、待て・・・。」

パチンッ!と指を鳴らし、マスターを呼ぶと何かを頼んだようだった。

「少し、話をしないか?」

「ふざけてるの?」

「いたって真面目だ、話を聞いてくれたら相手をしよう。」

「・・・・・。」

ここで騒ぎを起こすわけにいかないと思い、黙って向かいの席に座った。

「ワインと料理が来る、飲んだ事はあるか?」

「サンドリアのお酒は飲んだ事無いわ。」

「そうか、美味いので飲んでみるといい。」

頼んだ物が運ばれてくる。
だが、私は手をつけずに男を見ていた。

「毒は盛ってない、立合うにも今日はやらないさ。」

「・・・どう言う事?」

「それどころじゃ無くなると思うからだ。」

腑に落ちないが、私はグラスを手に取って口に運ぶ。
初めて味わう味は、心地よいものだった。

「さて、話を聞いてもらうがいいかな?」

「ええ。」

「私の組織、そして君の父親の話だ。」

「!?」

驚く私に目をくれず、男はゆっくりと話し始めた。

「私の組織は『何でも屋』と言えばいいのだろうかな、そういう商会を開いていた。
 何でも手に入れる、珍しい武器や防具にアイテム、人、ペット、諸々だ。
 何でも請け負う、浮気調査、人やペット探しに人殺し・・・。」

「君の父親は人探しやペット探しの組織員だった。
 ジョブが狩人と言う事もあり、探すのは得意なのか、評判は上々だった。
 ある日の事だ、人殺しの組織員が捕まってしまい、人が足りなくなった。」

「私は狩人としての彼の腕前を知っているので、ヘルプを頼んだが断られた。
 そう言った部門がある事も知らなかったし、当然の反応だと思った。」

「君の母親の体が弱い事を知っていたので、それの治療費を負担してやろうと持ち掛けた。
 1発の矢・弾丸を撃ち込むだけでいいんだ、とね・・・。」


「出来ません!」

「君もわからない事言うな、1つ引き金を引けばいいのだ。」

「人殺しなんて、出来るわけが無いでしょう!」

「対象は生きてるクズだぞ、それを始末するだけで、君の奥さんが楽になるのだ。」

「し、しかし・・・。」


「彼は折れた。
 大事な妻を守るために、絶対悪を撃つのだと言い聞かせてな。
 そして、組織一のスナイパーが誕生したわけだ。」

「彼が暗殺したのは、全部で100人。
 やはり罪の意識を感じていたのだろうな、忌々しい銃士隊にアジトを密告したのだからな。」

「裏切りには死を持って償ってもらう。
 これが組織の掟、だから私は君達家族を消そうとしたと言うわけだ。」


信じられなかった。
父が、母の為とは言え、人殺しをしていたと言う事が。

「・・・本当なの?」

「そうだ。」

「そう・・・。」

私は何も言えなくなってしまった。
そんな私を見て、男がこう言って立ち去った。

「明日、ランペールの墓で待つ。」







<後書き風味>

ん〜・・・暗いですねぇ。
次回で終わらせようと思います、決着がつきますね。

白黒ちゃんのとこのお話を読んできました。

面白い!

破壊神ってのも私らしいな、と思いましたよんw(ぉぃ
後編も期待してますよん♪

あでゅ〜♪

*作中での500は500万Gで、牛切丸はエクレア(だったはず)なんで売買・譲渡不可です。
Kotsubu > 読み切りだと思ってたのが、続くとなんかドキドキするですねー♪まりえるんのお話も更新しなきゃ・・・。 (11/05 15:20)
Mariel > 続き希望、の声に応えてみたり・・・w 更新は体調治してからになさいな、体が資本よん♪ (11/05 15:52)
Kotsubu > 甘いですよ、まりえるん。まりえるんやヒレンくんのお話はそのまま持っていけばいいのです。 (11/05 16:07)
Kotsubu > でも、日記やこつぶが書いてるお話はこつぶが考えないとイカンです。それはちと厳しいから、ヒトのお話を更新するのですよ。( ̄▽ ̄)b (11/05 16:07)
Kotsubu > だいぶん楽になりましたよ、でも、今日はログイン出来ないです。あと2〜3日休むかもですねぇ。 (11/05 16:08)
Luciel > オイラはこれぐらいの暗さが丁度良い〜 続き書いてくれてありがとぉ☆ (11/05 18:01)
Shirokuro > 怒られるかと思ってました。(;'-') でもまりさんパートが一番書きやすかったです♪ (11/06 03:31)

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