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Profile : Mariel
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Mariel さんの日記。(5件表示)
06/30 18:48
(open)
06/30 20:17(110)
カッツェナージェはご機嫌だった。
レベリングしようと希望を出したら、即誘われたのだ。
男ばかりのPTだったが、感じが良く好感を持てた。
意気揚揚と狩場に向かい、思った以上にどんどんと経験値を稼いでいった。
ますます、彼女の機嫌は良くなった。
「じゃ、ちょっと休憩しようか。」
リーダーの忍者が、皆にそう言った。
だが、カッツェナージェと黒魔のMPは残っていた。
「あの、MPは大丈夫ですが?」
忍者は『避ける盾役』と言われるだけあって、ケアルを余り必要としない。
加えて、忍狩侍戦黒赤と言う編成だった事もあり、リフレシュも楽に回せた。
だからこそ、ここで休憩を取る意味が彼女にはわからなかった。
「いや、休憩と言うのは建前で・・・赤さんにお願いがあるんだ。」
「なんでしょうか?」
真面目な顔と、この物言いにカッツェナージェも緊張した。
周りのメンバーは、リーダーを応援するかのような視線を送っていたが、彼女は気づかない。
「お、俺の事を・・・。」
「・・・・・・・。」
「お、お、首領様と呼んで、ヘイストをくれないか!」
「はい?」
『[よくやった!]』
リーダーの発言に、彼女を除くメンバーが定型文辞書で褒め称えた。
「何故、でしょう?」
思わずよろめきながら、カッツェナージェは聞き返した。
正直、理解できないと思いながら。
「そのさ、赤さんの喋り方がさ、『出来る秘書』って感じがしててさ。
俺って忍者じゃん?だから『首領様』とかって呼んで欲しくなったんだ!!」
「・・・・・・・・。」
別に彼らの為にこんな話し方になったわけではない。
彼女はごく一部を除き、誰にでもこういう話し方をするのだ。
「それに、俺だけじゃないんだ!」
リーダーの発言に、他のメンバーも希望を口にした。
狩「俺は呼び捨てで!」
戦「お兄様って呼んでくれ!」
侍「殿って呼んで欲しい!」
黒「ご主人様でwww」
全員の目が、これ以上無いほどに輝いていた。
今までのご機嫌だった気分は、一気に最悪な所まで落ちてくのがわかる。
しかし、彼女は経験値が欲しかった。
「・・・わかりました。」
『ありがとう!!』
こうして、彼らにとって最高の・彼女にとって最低のPTが始まった。
「首領様にヘイスト差し上げます!」
「狩人にプロ&シェル!」
「お兄様にヘイストあげますわ♪」
「殿にリジェネを・・・。」
「ご主人様にリフレシュいたします。」
『うはwwwおkwwwww』
こうして、これでもかと大量の経験値を稼ぎ出して、PTは解散した。
「赤さん、また組みましょう!」
『またねー!』
その言葉には返事せず、カッツェナージェはレンタルハウスへと入った。
そして、着の身着のままでベッドに倒れこんだ。
「つ、疲れた・・・。」
肉体的と言うより、精神的に疲れきった彼女は、泥のように眠り込んだ。
『ピピピピピピ・・・!』
(五月蝿いな・・・)
tellの呼び出し音なのはわかっていた。
気だるさを感じながら、かけてきた相手を確認する。
「なんだ、爺か。」
「何だとはなんじゃ、皆集まってるぞい!」
「あぁ、わかったよ・・・。」
LSのメンバーである、ハルトマン・おおつぶ・こつぶ・Cbsfのいるところへ向かう。
カッツェナージェは、足元がおぼつかないまま礼をする。
「大丈夫か、お主?」
「爺より大丈夫だよ。」
「くぁー、腹立たしいやつだのぅ。」
「それでは行きましょう。」
1人むくれるハルトマンを尻目に、一行は狩場へと向かった。
そして・・・
「・・・・・・・。」
染み付いた行動と言うのだろうか、目が虚ろながらも攻撃を当てていく。
いつも以上に口数が少ないのを気にしながらも、一行は何も言わずにいた。
そんな時だった。
「サイドワインダー行きます。」
カッツェナージェが放った矢の当たり所が良かったのか、敵に大ダメージを与えた。
その為に敵のターゲットが彼女に移る。
攻撃を受けるその瞬間、彼女は『つい』口にしてしまった。
「ご主人様、かばってください!」
『!?』
ありえない発言に、一行の動きが止まり、カッツェナージェは戦闘不能になった。
何とか敵を撃退したものの、ハルトマンの意地悪な笑みが目に入る。
「ほっほ〜、ワシがご主人様かw」
「くっ・・・。」
ここで否定しないのが彼女らしい。
口にしてしまったのは事実だからである。
「これからはワシを敬わんといかんのう、猫スケw」
「じっちゃん、調子に乗りすぎっすよ?」
「そうッス、後で抉られても知らないッスよ、メインは猫さんのが上ッスからw」
おおつぶとCbsfが諌めるように言った。
こつぶが参加しないのは、カッツェナージェにレイズ2の詠唱をしているからだ。
詠唱が終わり、彼女の体が光に包まれてから、立ち上がった。
「さて、もっかい『ご主人様』と呼んでもらおうかのぅ?」
「・・・(ぼそ)」
「あん?聞こえないぞ〜?w」
「調子に乗るな!」
カッツェナージェの目にサイトの形が浮かぶ、狙い撃ちのアビリティだ。
さらに、両手拳に稲光のようなものが迸る、乱れ撃ち。
「ちょ、ちょっと、カッツェナージェさん?」
ハルトマンは汗を浮かべて後ずさる。
おおつぶ・Cbsfは自業自得と言わんばかりに見ているだけ、
こつぶは使いすぎたMPを回復していた。
「覚悟はいいか?」
「[えーっと…]」
力いっぱい引き絞られた弓から矢が放たれる。
ハルトマンは直撃だけを避ける為に、大きな盾を前面に出して構えた。
おかげで、それほどの大ダメージじゃなかった。
だが、カッツェナージェを見た瞬間に更に汗が噴出す。
「わ、わかった、ワシが悪かった!」
「落ちろ!」
目が鷹のように細くなったと思った瞬間、ハルトマンの盾を破壊した。
あまりの出来事に目を奪われてる中、カッツェナージェはデジョンカジェルで1人帰った。
(最悪な気分だ・・・。)
tellの電源を切ると、頭までシーツをかぶって朝まで眠った。
後日、ハルトマンがレンタルハウスに帰ると、モグが荷物を持っていた。
「ご主人様、カッツェナージェさんからお荷物クポ。」
「何じゃ?」
受け取りって包装を破くと、この間壊された盾と手紙が入っていた。
中を破らないように開けると、手紙に目を通す。
「ふん、お互い様じゃしな・・・。」
手紙を丸めてくずかごに入れると、その盾を装備した。
どこか笑みを浮かべているように見えるのは、モグの気のせいかもしれなかった。
『爺へ
盾弁償する、これでまた盾役やってくれ。
早々にボケられても、こっちが困るからね。
カッツェナージェ』
<後書き>
カッツェナージェの受難編、とか言ってみたり?
猫さんのしっかりした喋り方って、こういうのが似合うようなw
ただ丁寧なだけなのかもだけど、周りが普通にくだけて話すからかもねぇ。
Kotsubu > 面白い!!なんてーか、昨日のぱーちー中思い出してたのは内緒♪( ̄d ̄) (07/01 10:37)
Mariel > 昨日何があったんだろ・・・w、最近そっち顔出さなくてゴメンね(ノД`) (07/01 23:27)
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