つぶsと愉快な仲間たち Member ListProfile : Mariel
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Mariel さんの日記。(5件表示)

11/18 07:31(open)11/18 08:29(90)
翌朝、気だるさを感じながらも体を起こす。
今日で全てを終わらすために・・・。


ランペールの墓に到着すると、男が待っていた。

「来た様だな・・・。」

「当たり前よ、今日で終わりにさせてもらうわ。」

私は佩いていた牛切丸を抜き、構える。

「昨日の話を聞いて、何も思わなかったのか?」

「関係ないわ、私の家族を殺したのは貴方。それだけで充分よ!」

「なるほどな・・・。」

男は納得したように答えると、剣を抜いた。

「ならば、ここで決着をつけてやろう。」

男が構えると、周辺の空気が変わったように感じた。
前回負けた時とは違う、私は手に汗をかき始める。

「いざっ!」

気合を入れ、私は男に打ちかかる。
キィン!と甲高い音が鳴り響く。
私の一撃を事も無げに受け止めたのだ。

「・・・こんなものか?」

「強がりを!」

何度も打ちかかるが、全てを受け止められる。
イライラする。
不意に、男が笑ったように見えた。

「このっ!!」

男はそれを避けると、隙だらけの私に斬りかかってきた。
今度は私が笑う。

「・・・見える!」

心眼、侍のアビリティの1つ。
私は男の攻撃を避けると、間合いを取る。
あまりの鋭さに、一気に頭の熱気が消え去った。

「心眼か、決まったと思ったのだがな。」

「この戦いには、絶対に勝つ!」

「いい気合だ、しかし!」

男の攻撃を受け止める。
ギィン!と音がした後、私の腕に衝撃が走る。

「・・・!」

「成長したな、前回は吹き飛ばされたと言うのに。」

「同じ技が通じると思ってたわけ?」

「これで決まれば楽だったのだが、な。」

また、男が笑ったように見えた。
冷静でなければならないのだが、一気に怒りが沸点まで到達する。

「はぁぁぁ!」


一進一退の攻防が続く。
何度か斬り合う中で、男が口を開いた。

「私を倒した後に、お前を待つものはなんだ?」

「そんな事、今考える事じゃない!」

「復讐は虚しさしか生まないぞ。」

「だったら何故、両親を殺したのよ?!」

「我々にもルールがある。」

男は間合いを取ると、言葉を続ける。

「お前の父親はルールを破った、だから殺した。」

「そうだとしても、母は関係ない!」

「関係ない?
 父親がスナイパーになったのは、お前の母親を治すためだと話したろう。」

「まさか・・・!」

「そう、きっかけを作った以上同罪ではないのか?
 父親が治療費を稼げなくなれば、いずれは死ぬのみ・・・どっちにしろ死ぬのだ。」

「だからと言って、母は何も知らなかった。
 いずれ死ぬかもしれないからって、命を奪う権利は無いわ!」

「今は後悔をしている。」

「!?」

「母親だけでも生かしておけば、お前のような復讐者を作らずに済んだのだからな!」

「貴様!」

「そろそろ終わらせてもらうぞ。」

男が一気に間合いを詰めてくる。
私も詰めて、力の限りを込めて打ちかかる。

「はぁぁぁ!」

「おぉぉぉ!」

ギィン!
あまりの衝撃に火花が散った。
鍔迫り合いする中、男の体勢が僅かに崩れた。

「くっ・・・。」

「これで決めるわ!」

奥義である明鏡止水を発動させる。
そして、私はWSを叩き込む!

「雪風!」

「ぬぁ!」

「月光!」

「ぐぁぁ!」

「花車!」

「うぉぉぉぉぉ!!」

「雪・月・花、光に包まれて果てるがいいわ!」

私の連携が決まった。
手応えは十二分に感じていた、男が膝をついて喘ぐ。

「く、くそっ・・・。」

「終わりね、これで。」

「き、斬るがいい・・・。」

「言われなくても!」

私がトドメを刺そうと構える。

「復讐を果たした事で、虚しさを味わいながら生きていくがいい!」

黙ってトドメを刺す。
男が骸になると、私は帰路へと着いた。



それから、私は母国で牢に入れられている。
男がどんなに悪い奴でも、殺した事には変わりないからだ。
もっとも、弁護士の話では軽い刑で済むと言っていた。

「凶事で名は知れ渡り、生き難い世界になった、か・・・。」

男の死の間際で言った言葉を思い出す。

「虚しさ、か・・・そうかもね。」


数日後、私は命を絶った。

「目的の果たされた世に、私の生きる場は無し。」







<後書き>

後味の悪いお話になったですね。
こんなのも書いてみたかったのですよ・・・。


Luciel > 復讐一筋の人生ですな 最期は侍っぽいですね。 (11/18 14:46)
Mariel > 侍っぽさを出してみました。復讐って達成しても幸せになれない、そんな感じがしたり・・・。 (11/18 17:09)
Kotsubu > お疲れ様んした。 <(_ _)>   意外だけど、まりえるんらしいような?面白かったですよ。次も期待するです。(催促 (11/18 17:20)
Ootsubu > classの「新世代歌姫♪」を想像してみたっス。シンセサイザーを担ぎ、歌うときはさっとそれを構えて語り出す。傍らにはぜぇぜぇ言って自転車をこいで発電しているこつぶ。その後ろにはぶっ倒れてるデュオとおおつぶ。 (11/21 13:40)
Ootsubu > と話とぜんぜん違うことを書いてみたっス。 (11/21 13:41)
Kotsubu > おおつぶちんのコメントに思わず爆笑☆でも、まりえるんならしてそうで怖いですな・・・。( -_-) (11/21 14:03)

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